世界平和 聖夜の祈り カトリック弘前教会(青森県)でミサ

クリスマスミサの冒頭、ほのかな明かりの中で聖歌が響いた=24日午後6時34分、弘前市のカトリック弘前教会

 飢饉(ききん)や紛争に苦しむ人がいなくなりますように-。クリスマスイブの24日夜、青森県弘前市百石町のカトリック弘前教会聖堂でミサが行われた。参列者が家族や友人、世界の全ての人たちに平和が訪れるよう、思いを一つにした。

 聖堂は1910年の完成。木造の祭壇はそれよりも早く1866年に完成したといい、オランダの聖トマス教会で使われていたものと伝えられる。

 聖堂に集まった約60人は、それぞれ手に携えたろうそくに火をともし合った。小松史朗司祭が「この光をまた1年育てていきましょう。闇の中にいても、あなたは一人ではない」と語りかけると、信徒たちは目を閉じて手を合わせるなどして、静かに祈りをささげていた。

 弘前市の男性(69)は、世界で飢えに苦しむ人や紛争地の人々のために祈ったという。「世界中の人が、この日(クリスマス)だけは武器を置いて、優しくなれる日。教会に来られない人たちにも思いをはせないといけない」と語った。

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