●投票率72.57%
前町長が贈収賄事件で逮捕され、辞職したことに伴う志賀町長選は24日投票が行われ、即日開票の結果、無所属新人で前町議の稲岡健太郎氏(46)が4669票を獲得、保守系が分裂し三つどもえとなった激しい戦いを制し、初当選した。いずれも無所属新人で、前町議の南政夫氏(59)は3563票、前金沢市議の高岩勝人氏(56)は3484票だった。投票率は72.57%で、選挙戦となった2017年の前々回選の55.72%を大きく上回った。
町発注工事の入札を巡る汚職に揺れた町政の刷新役を決める選挙となり、3氏とも入札制度改革などを公約に掲げて町政の信頼回復を訴えた。
稲岡氏は政党や政治団体からの支援は受けず、家族やボランティアを中心に選挙戦を展開した。給食費と保育費の無償化など育児支援の充実を前面に打ち出し、子育て世代をはじめとする幅広い支持を得た。住民による町長評価制度を導入し、町民主体の町政実現をアピールした。
南氏は地元選出の石田章県議の支持を受け、大規模遊具公園の整備などを呼び掛けたものの及ばなかった。高岩氏はIT企業の誘致による地域の活性化などに取り組む考えを示し、富来地域で支持を固めたが届かなかった。
稲岡氏の任期は24日から4年間となる。当選証書付与式は25日に町役場で行われる。
★いなおか・けんたろう 2003(平成15)年、金大大学院修了。11年に志賀町議選に初当選。副議長や予算決算常任委員長などを務め、3期目途中の今年3月に県議選出馬のため議員辞職した。会社役員。志賀町徳田乙9。
■志賀町長選開票結果
当 4,669 稲岡 健太郎 無新
3,563 南 政夫 無新
3,484 高岩 勝人 無新
全票終了、無効81