大槌・桃畑学園サーモン、生かす料理 金沢の元シェフが伝授

スモークサーモンやみそ漬けを點田賢司さん(左奥)と作り、多彩なメニューを試食する事業者ら

 岩手県大槌町は町内の水産加工会社や鮮魚店を対象に20、21の両日、淡水養殖のギンザケ「桃畑学園サーモン」を使った料理の研修会を開いた。講師は、金沢市の元フランス料理店シェフ點田(てんだ)賢司さん(73)。全国各地のより良い食材を探し求めていた點田さんが興味を持ち、問い合わせたことから縁が生まれた。町は好機を生かし、新たな商品開発につなげたい考えだ。

 同町末広町のおしゃっちで21日、試食会が開かれ、関係者約20人が集まった。今回のメインのスモークサーモンをのせたサラダやみそ漬け、天ぷらなどがずらり。水産加工業たかのり海産の佐々木貴範代表(52)は「さっぱりした桃畑学園サーモンがスモークサーモンに向いているか懐疑的だった。おいしくて新たな発見」と味わった。

 研修会には5事業者が参加し、20日に仕込み、21日にスモーク作業を体験。コスト面や挑戦へのハードルを下げようと、點田さんは木箱や発泡スチロール、紙パックなど身近な材料を使った予算約1万5千円のマシン製作を伝授した。

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