リヴァプールへのPK&VARなし判定の裏で プレミア元審判がVAR審判の発言を明かす「腕はボールではなく……」

写真:ボールはウーデゴールの左手に当たっていたが……?

現地時間12月23日に行われたプレミアリーグ第18節のリヴァプールvsアーセナル戦で注目を集めた判定について、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)審判が発した言葉が明らかとなった。

2位リヴァプールと首位アーセナルが激突した大一番では、前半19分の判定が試合後も大きな議論を呼んでいる。リヴァプールのエジプト代表FWモハメド・サラーが敵陣ペナルティエリア内でトラップを試みると、守備対応に入っていたノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴールの左手にボールが当たる。リプレイ映像でもボールが手に当たっている様子がはっきりと映っていたが、VAR検証は挟まれず、リヴァプールにPKが与えられることはなかった。

最終的に1-1の痛み分けに終わった同試合。19分のシーンがPKになっていれば、勝敗を分ける大きなゴールが生まれていた可能性もある。プレミアリーグ元審判のダーモット・ギャラガー氏は、イギリスメディア『スカイスポーツ』の『Ref Watch』で問題のシーンについて言及。「ピッチ上の主審が判断を下さなかったのは理解できる」と語った。

「VAR審判は主観的に見て、彼(ウーデゴール)がスリップしたことで腕がボールに当たったと思ったのだろう。だが、静止画の最後の方を見ると、彼はボール方向に手を動かしているようにも見える。より受け入れられる決定はPKなのかもしれない」

また、ギャラガー氏は判定協議の過程でVAR審判が発した言葉が聞こえていたことも明かした。

「(主審とVAR審判の)会話が聞こえたんだ。VAR審判は主審に対して『(ウーデゴールが)滑ったことで、腕はボールではなく体に向かって動いていた」と言っていた」

なお、試合のハーフタイム中には、プレミアリーグのプロ審判協会(PGMOL)が当該場面について「ウーデゴールの腕が下がる際にボールではなく、体に向かって動いていたため、明確なミスではなかった」と説明している。これは、ギャラガー氏が聞いたという主審とVAR審判の会話内容とも一致している。

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