トレーラーから落下した鉄板が乗用車を直撃 2人死亡 11年前のクリスマスの事故 夫を失った妻が伝える「ハンドルを握る責任」

11年前の12月25日、東広島市で、走行中のトレーラーから落下した鉄板が乗用車に直撃し2人が亡くなりました。事故に夫を奪われた女性が今の思いを話しました。

松本里奈さんです。夫の命日であるクリスマスの朝、家族とともに毎年ここを訪れています。

11年前の朝、広島県東広島市で走行中のトレーラーから落下した鉄板が、対向車線の乗用車を直撃…。乗用車に乗っていた2人が亡くなりました。

この事故で里奈さんの夫・康志さんが亡くなりました。乗用車を直撃したのは1枚800キロの鉄板15枚…。

積み上げられた鉄板は、たった一本のワイヤーロープで括られていました。

運転手が積み荷を正しく固定していれば、それを会社が指導・監督していれば、防げた「事件」でした。

松本里奈さん 「11年経ったという気は全くしなくて亡くなっている主人に対面したときの姿や記憶は全く色褪せなくてつい数日前の出来事のよう」

もう誰も「加害者」にも「被害者」にもなってほしくないと、依頼があれば運送会社や大学などで家族を失った思いを話すようにしています。

松本里奈さん 「ハンドルを握るということは凶器を操っているんだということを自分で自覚して運転しなければならない。自分が加害者になってしまった場合は、自分だけでなく被害者の人生も変えてしまう」

「自分の周りの大切な人の人生も変えてしまう。自分の大切な人を守る運転をしてもらたい」

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