寄付5500万円超 アニメ映画「駒田蒸留所へようこそ」、幻のウイスキー再現へ

  ●舞台モデル・若鶴酒造(砺波市)

 アニメ映画に登場するウイスキーを再現しようと、若鶴酒造(砺波市)などが活動資金を募っていたクラウドファンディングが25日までに終了し、5500万円を超える寄付が集まった。

 映画は、南砺市のアニメ制作会社「ピーエーワークス」が手掛けた「駒田蒸留所へようこそ」で、蒸留所の再起に奮闘する女性社長が、幻のウイスキー「KOMA」の復活を目指す物語。若鶴酒造の三郎丸蒸留所が舞台モデルの一つとなっている。

 同社は11月10日の全国公開に合わせ、「KOMA」を現実に再現するため、クラウドファンディングサイト「キャンプファイヤー」で返礼品付きの寄付の募集を始めた。

 受け付け初日の先月10日に、わずか3時間で目標金額の1千万円を超えた。最終的に1838人から5531万9500円が集まった。同サイトで取り扱った富山県内の寄付では過去最高額となる。

 プロジェクトでは、若鶴酒造などが設立した「T&T TOYAMA」が主体となり、三郎丸蒸留所をはじめ全国の蒸留所から原酒供給を受け、来年12月の「KOMA」完成を目指す。

 若鶴酒造の稲垣貴彦社長は支援に感謝した上で「日本の各蒸留所が互いに協力しながら、ジャパニーズクラフトウイスキーが文化として根付いていくための活動を行っていく」とコメントした。

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