千羽鶴燃やした長崎県職員、停職1カ月 6月に爆心地公園で発生 パワハラで降任の職員も

 長崎県は25日、長崎市の爆心地公園に供えられた千羽鶴を燃やしたとして器物損壊容疑で浦上署などに逮捕された土木部の男性職員(24)を停職1カ月の懲戒処分にしたと発表した。このほか、部下へのパワーハラスメントがあったとして、長崎振興局で勤務する課長補佐級の女性職員(51)を減給10分の1(3カ月)と係長級に降任する処分にした。
 県によると、男性職員はは6月13日早朝、同公園の千羽鶴にライターで火を付けた。当時は精神疾患で休暇を取っていた。県の聞き取りに「世界平和のメッセージを伝えたい思いがあり、火を付ければ注目されると考えた」と話しているという。長崎地検は7月、職員を不起訴処分とした。
 女性職員は4月から8月末にかけて、部下職員に威圧的な態度を取ったり、無視したりするパワハラ行為をしたと認定された。この職員は精神疾患を患った。
 県人事課は会見で陳謝。男性職員の処分について「被爆県の県職員による行為。影響の大きさを勘案し、通例よりも重い停職とした」とした。

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