長崎特産「ゆうこう」 たわわに実る 東山手甲十三番館

鮮やかな黄色い実を付けたゆうこう=長崎市、東山手甲十三番館

 果汁や果肉、果皮を利用してさまざまな商品が開発されている長崎市特産のかんきつ類「ゆうこう」。同市「東山手甲十三番館」の庭に、たわわに実り観光客らの目を楽しませている。
 甘みのあるまろやかな酸味が特徴のゆうこうは、同市外海、土井首の両地区に古くから自生。外海の潜伏キリシタンと深い関わりがあるとされる。同館を運営するNPO法人「長崎の風」の黒田雄彦代表(78)が木になっている様子を見て歴史に興味を持ってもらおうと、7年ほど前に土井首地区の友人から譲り受けた苗木6本を植えた。
 今では高さ2メートルほどに育ち、多くの実をつける。コロナ禍前は新年の縁起物として「ゆうこうなます」を作り、来館者に振る舞っていたという。
 黒田代表は「花の少ない寒い季節だけれど、鮮やかな黄色い実を見て元気を感じてほしい」と笑顔で話した。

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