盛岡市東松園の平沢正克さん(76)方の庭で、黒竹(くろちく)の花が咲いた。「100年に1度」しか咲かないと言われる珍しさで、近所の人々を楽しませている。
黒竹はイネ科マダケ属に分類され、樹木の幹に当たる稈(かん)が黒紫色をしているのが特徴。花は薄茶色や黄緑色で長さ2センチほどの稲穂のような形をしている。
開花は全国でも2018年ごろから確認されるようになった。県立博物館によると、本県でも22年から数件の情報が寄せられている。一方で開花までの期間が長かったり、広範囲で同じ時季に咲いたりする理由など解明されていない謎は多い。
開花後は一斉に枯れるため「不吉の前兆」とも言われるが、人生100年時代とあっても一生に一度見られるかどうかの貴重な花という。