「子ども110番の家」の少なさに気づき… 長崎・東彼杵の中原さんが全国顕彰 見守りを充実

「こども110番のお店・家」の立ち上げに尽力し、全国顕彰を受けた中原さん=東彼杵町彼杵宿郷、ハイウェイオートボデー

 長崎県の東彼商工会青年部東彼杵支部の中原康尊さん(43)が、全国商工会青年部連合会の全国顕彰(人づくり部門)を受けた。「こども110番のお店・家」の立ち上げに尽力し、地域の見守りの輪を広げたことが評価された。
 「こども110番のお店・家」は2022年2月にスタート。町立彼杵小のPTA会長で自動車板金塗装業の中原さんは、2019年5月に川崎市で発生した通り魔事件をきっかけに、子どもたちの登校を見守るようになった。活動を続ける中で、通学路沿いの「こども110番の家」が高齢化で減少していることに気づき、店や事業所の加入を商工会などに提案。町内三つの小中学校PTAや商工会青年部が連携し、事業所や地域に呼び掛け、新たに約120件が加わった。現在の登録数は154件。
 中原さんは「核家族化や高齢化が進み、子どもの登下校時に在宅している家は減っている。事業所が駆け込み場所になるのはありがたい」と感謝し、「受賞は皆さんの成果。今後も地域全体で子どもを育てる温かい地域にしたい」と話した。
 授与式は11月、群馬県高崎市で開かれ、全国顕彰の人づくり部門は6人が選ばれた。県商工会連合会によると、県内の個人・団体が青年部全国顕彰に選ばれたのは4回目。

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