●1年で他層となじむ「今だけの姿を楽しんで」
妙成寺の五重塔が最上層だけ、きれいになった。日蓮宗本山妙成寺(羽咋市滝谷町)の重要文化財五重塔の修繕が終わった。赤茶色の屋根は徐々に味わい深さを増し、1年ほどで他層となじむ。26日は雨にぬれて濃さを増した屋根が参拝者の目を引いた。
●国宝指定へアピール
5層目に劣化による破損が確認され、9月下旬から葺(ふ)き替え工事が行われていた。屋根の修繕は33年ぶり。寺や市にとって国宝指定を目指すアピールになる。
市歴史民俗資料館の学芸員中野知幸さんは「傷んだ箇所だけ手を加えるのが文化財修復のやり方で色が異なるのは適切な証し。今しか見られない妙成寺を楽しんでほしい」と話した。