老朽化が進む山形市総合スポーツセンターの屋外スケート場について、今後の在り方を協議してきた検討懇談会(座長・笹瀬雅史山形大教授)は26日、市役所で最後の会合を開き、新規整備が望ましいとする検討結果を盛り込んだ報告書をまとめた。市は今後、報告書を踏まえて整備方針を決定する。
現在のスケート場は「べにばな国体」に合わせて1989年に仮設で建設された。仮設施設の大規模改修で対応しても、新規整備と比べて耐用年数が劣るとした。設置場所は公有地の利用を前提に、アクセス面も考慮して検討する必要があるとした。
スピードスケート競技が可能な400メートルトラックを備えるのは現施設が県内唯一で、同機能の維持が望ましいとした。持続可能な運営を目指し、冬季以外の利用もできる複合的な機能を検討するよう促した。
県が屋内スケート場の整備を検討している状況から、連携の在り方を整理すべきだとも記している。
委員を務めるスポーツ団体の代表者などが出席し、意見交換した。来年2月に佐藤孝弘市長に報告書を提出する予定で、笹瀬教授は「重要な施設であり、市民や子どもたちにとって意味のあるものにしたい」と述べた。