今さら聞けない「いったい何度が正解?」ドライバーのライ角について教えて

【アマチュアSさんの“今さら聞けない”】
ドライバーのライ角について教えてください。アップライト、もしくはフラットにした時、弾道がどのように変わるかを教えてください。

ドライバーのライ角も重要

【たけちゃん'sアンサー】
「ライ角」はクラブのソールを地面に平行に置いた時の、シャフトと地面の間の角度を指します。アイアンのフィッティングなどでライ角調整した方もいるかもしれませんが、ドライバーのライ角も無視することはできません。

ドライバーのライ角、気にしたことありますか?

市販されているドライバーのライ角は60度前後ですが、ライ角が大きい(60度~62度程度)アップライトなクラブはトウ側が浮いており、インパクトで左を向きやすくなるためスライサーに向いていると言えるでしょう。一方でライ角が小さい(56度~58度程度)フラットなクラブはヒール側が浮いており、インパクトで右を向きやすくなるため、引っ掛けやチーピンを嫌う人に向いています。

ライ角はカチャカチャで変えられる

みなさんはカチャカチャ機能使っていますか?

最近のドライバーは可変式のネック調整機能が備わっていることが多く、自分でライ角を調整することが可能です。接着式のドライバーでも、熟練のスタッフがいる工房であればライ角を変える作業も可能かもしれませんが、一般的には変えられないと思った方が無難。

ちなみにカチャカチャでネック調整すると、基本的には「ロフト角」、「ライ角」、「フェースアングル」のすべて変わります。例えば、ロフト角を大きくすると、同時にライ角はアップライトになり、フェースアングルは左を向くといった具合です。

どの項目をメインに記載しているかはメーカーによって異なります。カチャカチャでライ角を変えられることをうたっているメーカーの代表が「タイトリスト」でしょう。タイトリストのカチャカチャ表記では、1.5度アップライトから0.75度のフラットまで調整可能となっており、これは他社と比べるとかなり幅が広いです。

他メーカーでも標準のライ角から、アップライトもしくはフラットのどちらかにズラすことが出来るスリーブは多いですが、タイトリストのようにアップライトにもフラットにも両方に動かせるメーカーはそう多くありません。

ライ角はあくまで補助的な要素

アップライトにした方がつかまりやすく、フラットにした方が引っ掛けにくいのは間違いないですが、ボールの打ち出し方向や弾道に最も影響を与えるのは、やはりスイング軌道とそもそものフェースアングルです。ライ角はあくまで補助的な要素で、スライスやチーピンが直せるような大きな効力はありません。

ある程度ボールを真っすぐ飛ばせて、例えば「ほんの少しだけボールをつかまえたい(逃がしたい)」、「もう少し理想の球筋に近づけたい」といった具合に軽微な球筋変更をしたい方などには、ドライバーのライ角調整は有効だと思います。

たけちゃんの1分動画解説

■ゴルフクラブABCとは
巷には様々なゴルフクラブがあふれ、自分にぴったりの一本を見つけるのは至難の業。そもそもクラブを選ぶにも難しい用語が多く、深く知ることを敬遠している人も多いのではないか。そこでクラブ選びに役立つ「基礎中の基礎=“ゴルフクラブのABC”」を、全国から“患者”が訪れるというすご腕クラブフィッターたけちゃんに分かりやすく教えてもらう。

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