【インドネシア】ラーメン店をFC展開、ガットリベロ[サービス]

平日は1日当たり150人ほど、週末は300~400人ほどの客入りがあるという。正午すぎの時間帯ほぼ満席だった。12月22日、西ジャワ州カラワン県(NNA撮影)

日本でディスカウントストアを運営するガットリベロ(滋賀県栗東市)は、インドネシアでラーメン店のフランチャイズ(FC)展開に乗り出した。12月初旬にソフトオープンした首都ジャカルタ郊外の西ジャワ州カラワン県のアウトレットモール内に1号店を開業。今後はカラワン県や隣接するブカシ地域を中心に店舗を増やし、5年内に10店舗展開を目指す。

店舗の名称は「RAMEN BEAST(ラーメン・ビースト)」。三菱地所がシンガポール企業と共同で運営するアウトレットモール「The Grand Outlet - East Jakarta」の2階にオープンした。店舗面積は100平方メートルで、座席数は45席。

日本で飲食業を手がけるベビーフェイス(奈良市)が、ジャカルタ北部で営業する直営店「ラーメン・ビースト」のフランチャイズ1号店となる。メニューは直営店とほぼ同じで、スープなどの食材は直営店から毎日運び込む。直営店のシェフが常駐して1号店のスタッフを教育してきた。

唐辛子入りで見た目にも赤いメニューが女性を中心に人気という。客単価は1,000円ほどを想定している(ラーメン・ビーストの公式インスタグラムより)

フランチャイズ展開に先立ち、ガットリベロはインドネシア法人のガットリベロ・インドネシアを設立。国際協力銀行(JBIC)と関西みらい銀行から5,000万円の協調融資を得ており、今後の事業展開に投じる計画だ。本社の荒木伸也社長が現法の社長も兼任し、出張ベースで毎月のように1号店の現場に立ち陣頭指揮を執っている。

荒木社長は「ジャカルタは飲食業の市場が成熟しているが、カラワン周辺地域は今後ますます伸びると感じた」と話す。「麺類好きのインドネシア人消費者にラーメンは受け入れられやすく、所得水準から見てもすしよりは食べやすい。モール内にラーメン店が1軒あればそこそこ客入りが期待できると考えた」との見方を示した。

ガットリベロは日本で「全品表示価格から半額」を売りとして、メーカー希望小売価格の半額以下で販売する「222(トリプルツー)」を20店舗運営する。本業とは全く異なる業種でのインドネシア進出を決めた理由について、荒木氏は「インドネシアで人脈やノウハウなど今から足場を固めておけば将来、日本と相互補完できるような仕組みにつながる可能性がある」と説明。飲食業に限定せず、別の新たな事業展開も視野に入れていることを明らかにした。

ガットリベロの荒木社長=12月22日、西ジャワ州カラワン県(NNA撮影)

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