冬のボーナスなし…福井県内企業の何%? 福井商工会議所調査、平均支給額は3年連続上昇

冬のボーナスなし…福井県内企業の何%?

 福井商工会議所がまとめた福井県内中小企業の2023年冬季賞与の調査結果によると、平均支給額は3年連続で上昇し、前年比1万8375円増の42万4052円(平均支給月数1.7カ月)となった。19年の調査開始以来、過去最高だった。同会議所では「所定内給与の上昇(賃上げ)と業績回復が支給額を押し上げた」と分析している。

 調査は今年12月1~8日に会員企業千社に調査票を送付し、204社から回答を得た。このうち、商業・サービス業で従業員5人以下、製造業で20人以下などの小規模企業は60社。

 冬季賞与を「支給あり」とした企業は87.3%、「支給なし」は12.7%でいずれも前年から変化がなかった。支給した企業の割合を業種別でみると、建設業の95.0%が最も高く、製造業87.5%、商業・サービス業等84.0%と続いた。規模別でみると、小規模企業は73.3%、小規模より大きな企業で93.1%が支給したとした。

 業種別の平均支給額は、建設業が前年比1万8338円増の43万1815円、商業・サービス業等は同1万2999円増の42万9367円、製造業は同2万6544円増の41万1685円となった。増加幅は製造業が最も大きかった。

 規模別では、小規模企業が同8146円増の31万2807円、小規模より大きい企業は同2万2744円増の45万9938円。

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 支給額増加の理由としては「所定内給与が増えたため」が46.5%でトップ。「業績が伸びた(回復した)ため」が45.3%、「人材確保・従業員定着のため」と「従業員の家計負担(物価高騰)軽減のため」がともに29.1%。

 同会議所の担当者は「製造業で業績回復を理由に挙げた企業が目立った。一方で、建設業と商業・サービス業等は所定内給与の増加に伴う措置とした企業も多く、人材確保に対する危機感も見えてくる」と分析している。

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