「白い農地」違反転用? 一関・東山などに点在、表面に石灰の砂

石灰の石や砂が盛り土された「白い農地」。一関市農業委員会が経緯や実態を調査している=一関市東山町

 岩手県一関市東山町に点在する石灰の砂や石で白く覆われた農地が違反転用など法律に抵触する疑いのあることが、県農業振興課への取材で分かった。大半は耕作に利用されていなかったとみられる。市内には他地域を含め違反が疑われる「白い農地」が多数あるとされ、市農業委員会が砂や石で覆った経緯や違反の実態を調査している。今後、耕作できる土地に戻したり、国から受けた農業関係の交付金の返還を求められるケースも想定され、土地所有者に影響が及びそうだ。

 問題の農地は大量の石や砂が表面にあり、約1メートル、盛り土が施されていた。耕作できる土地には見えない。県農業振興課によると、こうした農地が東山町内に点在し、東山以外にもある。その数は「一筆二筆ではない」としている。

 転用や開発は事前に県知事の許可を受けなければならず、無許可で農地に利用できない状態に変更すると、農地法の違反転用、農業振興地域の整備に関する法律(農振法)の違反開発に当たる可能性がある。

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