(夏目みな美キャスター)
自民党の政治資金パーティーをめぐり、参議院・岐阜選挙区選出の大野泰正議員の関係先にも、28日東京地検特捜部の家宅捜索が入りました。そもそもこのパーティー券というのはどれぐらい販売していたんでしょうか?
(大石邦彦アンカーマン)
はい、過去5年間で派閥から受けたキックバックは5000万円を超えるというふうに言われているんですが、金の流れはどうかといいますと、1年平均でおよそ1000万円になります。一口2万円のパーティー券ですから、約500枚。ただこれはノルマ超過分、派閥からのノルマを超えた分だけで500枚ですから、実際はもっと大量にパーティー券をさばいていたはずです。
“群を抜くの集金力”大野議員のバックボーンは…
(大石邦彦アンカーマン)
以前取材した衆院議員は「140枚売るのも大変だ」というふうに嘆いてましたので、大野議員のこの販売力というのは、国会議員の中でも群を抜いていたということになります。
なぜそれだけパーティー券を販売できるんでしょうか?これ安倍派の中でもトップクラスの集金力は、大野議員のバックボーンにもあるようなんですよね。「政界のサラブレッド」これがキーワードなんです。
大野泰正議員の祖父は、大野伴睦(おおの・ばんぼく)さん。元衆院議長で、初代自民党の副総裁でもあります。そしてお父さんはですね、労働大臣や運輸大臣などを務めた大野明さん、そしてお母さんの大野つや子さんは、参議院議員でもあったわけです。
特に祖父の大野伴睦さんは「政治は義理と人情」だという言葉を残して、東海道新幹線の岐阜羽島駅前に銅像が立つほどです。
3世代にわたる政治家一家ということで、根強い支持者もいたことがですね、多くのパーティー券をさばくことができた一因ともみられます。
参議院議員は選挙区がとにかく広い。県内全域と広く、スタッフの人件費などコストもかかると言われてます。派閥からの金の流れは一体どうだったのか。東京地検特捜部の捜査が続いています。