プロ野球阪神の中野拓夢選手(27)=天童市出身=が29日、山形市の母校・日大山形高を訪れ、中園健二校長らにワールド・ベースボール・クラシック(WBC)世界一、リーグ優勝、日本一を達成した2023年の成績を報告した。来季の目標に「首位打者」を掲げ「県民に勇気と元気を与えるプレーをしたい」と力強く語った。
中野選手はWBCで日本代表として世界一に貢献。阪神の二塁手として全143試合にフル出場し、18年ぶりのリーグ優勝と38年ぶりの日本一に尽力した。164安打で最多安打のタイトルを獲得し、ゴールデングラブ賞に輝いた。
恩師の荒木準也監督らと共に中園校長と懇談した中野選手は「長いシーズンだったが、WBCの経験があったことで(阪神で)緊張することなくプレーできた。成長できた1年だった」と今季を振り返った。来季の目標を書くよう手渡された色紙には「首位打者」と記し、「3割を打たないと首位打者にはなれない。目標を高く持ち、山形で阪神ファンも増やしたい」と意気込んだ。
荒木監督は、シーズン途中に「ゴールデングラブ賞と最多安打のタイトルを取ってくれ」と、中野選手にメッセージを送っていたことを明かし「その通りに取ってくれた。すごい」と教え子をたたえた。中園校長は「感動と感激をありがとう」と感謝した。
中野選手は28日に帰省しており、来月7日まで県内に滞在する予定。