消えつつある町の銭湯は日本文化! 次世代に継承するために若者が立ち上がる! 銭湯で開かれたユニークなイベントをご紹介!【アナたにプレゼン・テレビ派】 

【動画】大人の涙は風呂で流せ!「銭湯文化祭」【アナたにプレゼン・テレビ派】

広島テレビのアナウンサーが、気になるテーマを自ら取材して、お伝えする『アナたにプレゼン』。澤村優輝アナウンサーが、皆さんが「行ってみたい!」「楽しそう」と思える情報をプレゼンします。今回は、広島の銭湯にまつわるアレコレです。

町から消えつつある銭湯…この現状に立ち上がったのは!

現在、銭湯・一般公衆浴場は、年々数を減らしています。広島県で見ても、調査が始まった時は250の施設がありましたが、2021年には、46施設まで減ってしまいました。これは20年前と比べておよそ3分の1となり、町の銭湯は姿を消し続けています。

この現状に立ち上がったのが「広島銭湯部」です。この団体は、銭湯という場所を、日本ならではの文化と捉えて、次の世代に継承していこうという、熱い思いを持っています。彼らのモットーは「大人の涙は風呂で流せ」です。そして、定期的な活動は「月に1度、風呂に入り語らう」こととなっています。銭湯部は、毎月お風呂に入りに行くだけのサークルではありません。銭湯の清掃やグッズや書籍など発売し、銭湯の良さを皆に広める活動に励んでいます。

そして11月19日に、大々的に催されたのが「銭湯文化祭」です。実際に営業している銭湯を、一日貸切にしたこのイベントには、およそ250人が訪れました。文化祭の会場である銭湯では、散髪・ランチ・音楽ライブ・プロレスが行われました。

銭湯文化祭の内容は!?

広島市西区のちどり湯を舞台に開かれた「銭湯文化祭」。入ってすぐ、いつもは番台さんにお金をわたすスペースでは、散髪が行われています。

■散髪してもらっているお客さんは…

「今までにない体験。新しい体験してみたかったんで。初めてなんでなんとも言えないですけど、新鮮ですね。」

■髪を切る理容師は…

「(外では)銭湯に出向いてカットするっていうのだけしています。お店はあるんですけど、イベント出店的なものは、もう銭湯絡みにしか出ないようにして。」

いつもは男性は入れない女湯も、この日は誰でも暖簾をくぐることができます。中は飲食スペースに様変わり。好きに食べて、好きに飲んで。お客さんも普段はありえない光景を楽しんでいました。

■食事中の参加者は…

「優越感!普段お風呂スマホ持って入れないので、確かになんかそこでお話したりとか、ご飯食べれたりとか、携帯で写真撮れるのちょっと新鮮で嬉しい。」

浴槽に浮かんだきれいな花びらを眺めながら、ランチを楽しむことができました。

そして、音がよく響く浴槽は、音楽ライブにぴったりです。間近で歌声に酔いしれていました。この日は、7つの飲食店が出店したほか、アパレルや占いのスペースも設けられました。また、出張してきた理髪店による「角刈りライブ」なるパフォーマンスも行われました。そして、ロープもリングもない銭湯で行われた「銭湯プロレス」は、大盛り上がりで白熱した戦いが繰り広げられました。

いろんな可能性を感じられた銭湯文化祭は、大好評に終わりました。主催した「広島銭湯部」は部員を募集中です。部長の池谷さんは、「銭湯への熱い思いがあれば、誰でも入部できます。銭湯を次の世代に継承し、広島から日本の銭湯を共に沸かしていきましょう。」と話していました。

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