【太田誠さん(melON株式会社〔太田農園〕 / 代表取締役】“情熱をもって、挑戦と成長を続けていく”


【プロフィール】
太田 誠(おおた まこと):新潟市西区出身。幼少期より実家の農園の手伝いをして過ごす。古着を好きになったことをきっかけに、大学卒業後は県内のアパレル関係の会社に就職。その後、農園の3代目として跡を継ぎ、現在は糖度センサーを用いた最先端の農業法など、より良い農業の発展を目指し情熱を注ぎ続けている。


ガタチラスタッフ:『新潟人181人目は、「melON株式会社〔太田農園〕」の代表取締役・太田誠さんです!アパレル業界から転身した太田さんが農家になろうと決めたきっかけとは…!?太田さんのこれまでや看板商品の「メロン」栽培のこだわりなどのお話をお聞きしました!素敵な笑顔で取材に応じてくださり、ありがとうございました!』

アパレル業界からの転身

–昔から農園を継ごうと思っていたのですか?

太田さん:長男だったので、当然継ぐと思っていました。しかし、大学時代に古着を好きになってから、「アパレルの仕事をしたい」と考えるようになり、卒業後はアパレル企業に就職しました。その当時は弟が農園を継いで頑張ってくれていたのですが、弟が辞めることになったタイミングで父親から声が掛かりました。

–一度は違う道に進まれていたのですね!

太田さん:ちょうど責任のある仕事を任されるようになっていた頃で、「自分の判断で色々なことをしていきたい」という想いが強くなっていたんです。父親から連絡が来た時に、「農業ならもっと自由に挑戦できるかもしれない!」と思い、継ぐことを決めました。

–アパレルから農業…全く異なる世界ですよね?

太田さん:売る物は違えど、“自分で選んだものを販売する”という点は通じるものがありますね。アパレルでは、商品のストーリーなどを大切にして販売をしていましたが、農産物は店頭に並ぶまでの間に誰が作ったものか分からなくなってしまいます。「生産者が苦労して育ててもお客様には何も伝えられない」ことに違和感を覚えて、それで“レストラン”を始めました。

–いわゆる、“農家レストラン”というものですか?

太田さん:レストラン(2019年11月に閉店)では、自分達の野菜作りのこだわりをダイレクトに伝えることができたので、太田農園の野菜の知名度を一気に上げられたと思います。

前職の経験がすべて生きた結果

–新しい事にどんどん挑戦されていますよね!

太田さん:“生産物と一緒に生産者の思いも届けたい”と考えています。私が継いでからは販路も拡大して、ネット販売やSNSにも力を入れているんです。自分たちの魅力をもっと発信していきたいですね!

–前職の経験が生きているのですね!

太田さん:ここにきて、すべてが繋がっていることに少し驚いています(笑)。それがなかったら、ここまでIT活用や販路の拡大について考えることもなかったと思います。“糖度を測れるセンサー”を導入したのも、その一つですね。

–糖度センサーを導入されている農家さんは少ないのですか?

太田さん:メロン農家では聞いたことがないですね。「よりおいしいものを出荷したい」という想いから、センサーを導入しました。ギフトなどで贈った時に、“食べるまで当たり外れが分からない”というのを無くしたいと思ったんです。

–メロンを一玉一玉調べるのですか?

太田さん:もちろんです!メロンは“本当に手間暇かけて育てないとおいしくならない作物”なので、一玉一玉に対して妥協はしません。当園では割れる直前まで光合成をさせ続け、限界まで甘くしています。だからこそ、糖度センサーでしっかり確認しないといけませんね。

–メロンは繊細なのですね!

太田さん:転職した当時は、農業のことを全く知りませんでしたよ!始めた頃は近くの畑をうろついて、知らない農家さんに「こういう時はどうすれば良いんですか?」と訪ねながら勉強していました(笑)。

挑戦と成長と情熱の日々

–『情熱野菜』という名前はそういう所からきていたのですね!

太田さん:まさしく“情熱をもって”作っていますし、他のスタッフも同じ想いをもっています。次年度はさらに2名の新卒社員が加わるので、より色々な事に挑戦していきたいですね!

–“なり手が少ない”と言われるなかで2名も入社されるのですね!

太田さん:本当にありがたいです。“農家は休みのない職業”と思っている方も多いと思います。天気に左右される仕事なので、休みが取れない時もあります。ただ、それを見越して全員で取り組めば、結果前倒しで仕事が終わり、休みが増えることもあります。“農家の良い側面”もしっかりと発信していきたいですね!

–ますます若い方が来てくれると嬉しいですね!

太田さん:「暗くて、寒くて、泥だらけで…」という農作業舎のイメージを払拭したいと思い、“明るくて少しスタイリッシュな農作業舎”を作りました。今回の新卒者もSNSを見て見学に来てくれて、入社を決めてくれたんです。

米農家の志望だった方もメロンについて力説した結果、当園に就職してくれました(笑)。想いに共感してくれる人が一緒に働いてくれるほど、嬉しい事はないですね!

–太田さんの想いに惹かれたんですね!

太田さん:「情熱をもって、挑戦と成長を続けて行く」というのが当園の経営理念です。そういう農業人でこれからもありたいですね。“挑戦も成長もしない日々はつまらない”ですから!

–これまでにない農業のイメージがありますね!

太田さん:「これまでの農家の概念に捉われない」とまでは言いません。「昔からある知識や技術は受け継いで、そこにより良くなるための要素を加えるために  日々挑戦を続ける」という感じですね。

農作物に乗せた私たちの想いを届けたい

–今の時期はどんなものを出荷されているのですか?

太田さん:11月~12月は人参ですね。来年2月には、初めて小松菜に取り組み、4月にはカブ、6月にジャガイモ、7月にメロンと続いて、8~10月は長ネギを出荷予定です。

–人気のスイカ栽培をやめてしまうのですね…。

太田さん:スイカ栽培をやめるのは、“メロンの栽培に力を入れるために他をやめる”という挑戦です。スイカも大変好評をいただいていたので心苦しいのですが、そこはおいしいメロンでお返ししていきたいと思います。

–よりおいしいメロンを期待して良いのですね!

太田さん:もちろんです!あとは、ギフトで食べるイメージの強いメロンを、“自宅用に購入して食べてもらえるようにしていきたい”です!そのために、価格帯を下げて、気軽に手に取りやすい商品を作ろうと思っています。

–確かにメロンは頂きものを食べることが多いですね…!

太田さん:当園のメロンは、“大きくて甘い”のが最大の魅力です。その魅力をギフトで贈るだけでなく、購入される方ご自身も受け取って欲しいですね!

–最後に、今後の目標を教えてください!

太田さん:来年はハウス栽培を増やしていきたいですね。高齢農家が増えて、これまで使用していた農地が使われなくなってくる時代に来ています。ゆくゆくはそういう土地を活用して、農園を拡大していきたいと思います!

また、来年も皆さんに楽しんでいただける“大きくて甘いメロン”を栽培していくので楽しみにしていてください!通販サイトで購入できるのはもちろん、直売所では試食をしながらお買い求めいただけるので、ぜひ足を運んでみてください!

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【太田農園】
住所:新潟市西区神山167−1
電話:-
公式ホームページ:https://akatsukashuraku.stores.jp/
公式Instagram:@ohtanouen.passion.vege

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