宮崎県林業公社、債務超過118億円 木材価格下落影響

県林業公社が造成した森林。債務超過が膨らみ、関係者は木材価格の上昇を期待するが、先行きは不透明だ=西都市

 個人や市町村などの山地を借りて植林から伐採まで担い、木材販売の収益を所有者と分け合う宮崎県林業公社(理事長・河野知事)が、2022年度末時点で118億4千万円の債務超過に陥っている。県からの借入残高は287億3千万円と巨額に。土地所有者との全契約(同年度末時点で938件)が終わる68年度までの債務解消を目指すが、木材価格の変動に大きく左右され先行きは不透明。抜本的な解決策は見当たらず、長期計画に従い経営改善を図るが、見通しの甘さを指摘する声も上がる。

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