祖父と父もボディービルダー 浦岡さん優勝 全国大会75キロ超級

優勝を果たした浦岡慎之助さん(左)と、元ボディビルダーの父慎吾さん=佐世保市役所

 黒々とした体、繊維が見えるほどの筋肉-。佐世保市の浦岡慎之助さん(24)が12月、フィットネスクラブ「ゴールドジム」が主催するボディービルの全国大会(75キログラム超級)で、初出場ながら優勝を果たした。全国から集まった出場者約400人のうち、最優秀賞も獲得。浦岡さんはボディービルの魅力を「昨日よりも成長した自分になれる」と語る。

千葉県で開かれた大会で、ポージングを決める浦岡慎之助さん(GET―iN提供)

 同市出身で、ボディービル歴は2年ほど。高校時代は県立清峰高野球部で活躍した。祖父と父もボディービルダーで「いずれ自分もやるのかな」とは感じていた。ただパンツ一丁の姿に「偏見」も。「大会には出ないと思っていた」という。
 高校3年のとき転機が訪れる。有名ボディービルダーが大会に出ている動画を見て「かっこいい。どんなにしたらこんな筋肉になるのか」。魅了された。
 大学進学先の千葉で、ゴールドジムに入会。ボディービルに向けて本格的なトレーニングを始めた。20歳で佐世保に戻ると、父が営むジムのトレーナーとして働く傍ら、鍛錬を続けた。昨年7月、大分県で開かれた大会でデビュー。見事優勝を果たした。
 体を大きくするため、1日に米1キログラム超や鶏もも肉などのタンパク質を取り、同時並行でトレーニング。体重が増えなくなると、練習量はそのままに食事を制限。減量中も体を回復させ、ストレスもなくすために1日600グラム程度の米も食べる。減量では、1カ月に約2キログラムペースで体重を落とすという。温泉などの趣味を楽しみながら、苦しさを乗り越えている。
 「ポージング」は、自身の筋肉の強みを生かし、弱みを隠す上でも重要という。大会前に、父・慎吾さん(58)が「右腕を引いて」「もっと○○したらよく見えるよ」とアドバイス。「他人からは言いづらいことも、親だから言えますね」(慎吾さん)
 12月の大会は初の全国大会だった。特に腕の太さや形が評価され、頂点に立った。慎之助さんは「30歳までに、最もレベルが高い全日本選手権のファイナリストに入りたい」と目標を掲げる。慎吾さんは「(今後を)期待している。伸び伸びとやってほしい」と親心をのぞかせた。


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