英人気監督が死去 82歳 ビートルズのジョージ・ハリスンと親友

イギリス人映画監督のデヴィッド・リーランド氏が死去した。82歳だった。

テレビドラマ『バンド・オブ・ブラザーズ』のエミー賞受賞エピソードの監督や、映画『Hなえっちな変態SMクラブ』『あなたがいたら/少女リンダ』の脚本で知られるリーランドが24日、家族らに囲まれ帰らぬ人なったことを本人のエージェンシー、カサロット・ラムジー&アソシエイツが発表した。声明にはこう述べられている。「妻のサブリナと娘4人、息子、そして6人の孫を残して逝きました。彼ら全員をサッカークラブ、アーセナルと同じくらい愛していました」

元々ロンドンのロイヤル・セントラル・スクール・オブ・スピーチ&ドラマで俳優としてのトレーニングを積んだリーランドは、その後、演劇学校ドラマ・センター・ロンドンを共同設立。シェフィールドのクルーシブル劇場ではステージ経営を務めた。

他にもコメディグループ、モンティ・パイソンのメンバー、マイケル・ぺイリンやテリー・ギリアムとの仕事や、女優ヴィクトリア・ウッドの初舞台となった『タレント』の監督として知られたリーランドは、ザ・ビートルズのギタリストで同バンド解散後に映画製作にも携わっていたジョージ・ハリスンとは親友同士で、ジョージの結成したバンド、トラヴェリング・ウィルベリーズのMVを制作したほか、2001年のジョージ他界から2年後に開催された追悼コンサートの映画監督も務めた。他にも映画監督作としては、リーアム・ニーソンがグラスゴーのベアナックルボクサーを演じた『スピリット/傷だらけの栄光』や、レイチェル・ワイズとアンナ・フリエルが農作業に従事する女性を演じた『スカートの翼ひろげて』などがある。

1970年代にジョン・マッケンジーの処女監督作『ワン・ブリーフ・サマー』や『ガウェイン・アンド・ザ・グリーン・ナイト』、ジャック・ドゥミ監督の『ハメルンの笛吹き』といった作品の端役で俳優としてのキャリアをスタートさせたリーランドだが、2001年の『バンド・オブ・ブラザーズ』のエピソードでエミー賞の監督賞を受賞、ジェレミー・アイアンズ主演のドラマ『ボルジア家 愛と欲望の教皇一族』では共同ショーランナー兼プロデューサーとしても活躍した。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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