サッカー日本代表は30日、来月1日午後2時に東京・国立競技場で開催されるタイ代表戦に向けて高円宮記念JFA夢フィールドで公開練習を行った。
この日鈴木彩艶は和やかな雰囲気で行われた公開練習で鋭い反応から好セーブを披露。激しい守護神争いの中で存在感を見せた。
タイ戦のあとにはアジアカップがカタールで開催される。守護神候補の筆頭である鈴木彩艶が、練習後の囲み取材に応じた。
――昨日の練習で長田澪選手(フォレンダム所属、U-20ドイツ代表。母親が日本人)と話しをしていた。
僕としては初めてお会いしたんですけど…特に挨拶したいくらいです。
オランダリーグで出ているのも知ってます。ライバルになってくるのかな?分からないですけど、負けないように頑張りたいと思います。
――彼のように若くして(19歳)トップリーグで出ていることへの刺激は?
もちろんそうですね。僕よりも若くて海外でプレーし続けているというところは逞しいものがあると思うし、負けないように頑張らなきゃいけないなと思います。
――古巣である浦和レッズのクラブワールドカップも刺激を受けた?
試合は全部見てました。悔しい結果にはなってしまいましたけど、自分としてはGKの西川周作選手に注目して見ていて、海外の舞台でもしっかりとしたパフォーマンスを発揮していました。
そういった部分では自分も浦和で積み重ねてきた部分をもっともっと発揮したいと思いますし、西川選手に負けないように頑張りたいなと思いました。
――西川選手はマンチェスター・シティ相手に奮闘していた。
本当に積み重ねてきた部分が通用するってことを証明していたので。日本人キーパーでもしっかりと海外の舞台で戦えるというところは、自分としてももっともっと表現していきたいと思います。
――羨ましい部分は。
もちろんああいう舞台でできる…やりたいっていう気持ちはありますし、これからはそういう舞台でできるように頑張っていきたいと思います。
――西川選手とやり取りした?
いや連絡は取ってないですけど、表情を見て楽しそうだなって思いましたね。
――浦和に対しては。
悔しい結果とはなったんですけど、海外の相手に対してトライしてたと思うんで。次…再来年ですかね?もう一回クラブワールドカップがあると思うんで、そこでしっかりと結果を出してほしいなと思います。
――所属するシント=トロイデンはシュミット・ダニエル選手がヘントに移籍する。
シント=トロイデンで共に練習してきましてきましたし、本当にレベルの高い選手だと思っているので。本当にこれからもっともっと負けないようにやっていかなきゃいけないなと思っています。
――ヨーロッパで試合に出るようになって海外のGKと日本人のGKの違いをどう感じる?
ゴールキーパーというよりかは日本よりもキーパーをやっててブラインドからのシュートが多かったりとか、リフレクションしてボールが飛んでくるようなシーンが多かったりするので。
そういったところの対応力っていうところはもっと上げなきゃいけないなというのは(ヨーロッパに)行って感じたことですね。
――ブラインドからのシュートが多いというのは?
チームにもよると思うんですけど、僕のチームの場合は結構人数がいてもシュートが飛んでくるようなシーンが多かったりするので。
もちろんコーチングはしていますけどコーチングだけでは防げない部分があるので。そういったところでいかに自分がポジショニングだったり対応していくことが大事かなと思います。
――来年はパリ五輪の予選もカタールである。選ばれれば(アジアカップ同様に)出場できる?
僕個人としては(クラブと)何も話はしていなくて。自分としては与えられた場で全力を尽くすだけだなと思っているので。そこは与えられた場所で頑張りたいと思います。
――加入前にはマンチェスター・ユナイテッドからのオファーという話もあった。ここからどういう未来を描いているか。
自チームで正直自分として納得いくパフォーマンスがなかなかできていませんし、あとは結果としても大量失点で負けてしまうような試合というのが多いので。
そういった部分ではまだまだ課題っていうのはたくさんありますし、世界のトップレベルを目指していく上ではまだまだ長い道のりだなと思うんですけど。
その上でやっぱりベルギーリーグという地で試合に出場して、いい意味でいい経験ができているかなというふうに思うので。いいプレーも悪いプレーもしっかりと試合に出続けながら学んでいけているので。
自分としては成長を感じている部分でありますし、そういったところで代表でもしっかりと前回のシリーズでも試合に出場できたので。そういったところは試合に出場し続けられるように努力を続けていきたいなと思います。
――タイ代表との試合は元旦に行われる。
去年一昨年と元旦何してたって考えると、近くの公園でボール蹴ってたなっていう思いがあるので。
そういう時期に国立という舞台でサッカーできる幸せっていうのは感じられてますし、色々な人に見てもらって勝利を届けたいなと思います。
――どういう気持ちで臨む?
今回は親善試合という形ですけどアジアカップにも繋がってくると思うので。そういった部分では良いパフォーマンスを発揮したいというか前回と同じような気持ちで臨みます。
――前回の代表戦から変化や新しいモチベーションは?
ゲームの中で自分の武器が通用するところは感じている部分ではあるので。そういったところをよりゲームの中で発揮できるようにというところでは、この前以上にトライしようという気持ちで臨んでます。
――実際にトレーニングでやってみたりしている?
そうですね。日本代表としてのサッカーというところで、後ろから繋ぐっていう部分があるんですけど。そういったところはチームでもどんどんトライして取り組んできた部分なので。ここでもしっかりと発揮できればいいなと思います。
――アジアカップのイメージは?
最後に優勝したのが2011年。その大会は見てましたし、準決勝では川島(永嗣)選手の活躍ってところも大きかった部分があるので。
そういった部分では、2011年以来の優勝というところを目指していきたいと思いますし、一戦一戦大事になってくると思うので、そういったところで気を引き締めて戦っていきたいなと思います。
――過去のアジアカップではおかしな判定でキーパーが退場させられたことも。
そこを含めてアジアの戦いだなっていう風に感じてるので。うまく消化するものは消化しながら賢く戦えればいいかなと思います。
――過去には川島選手しかりキーパーが主役になった大会がある。「自分も」という気持ちは。
先ほども言ったように2011年大会優勝した試合では、本当に川島選手の活躍がなければ優勝できなかったと思います。
やっぱりキーパーの力っていうのは必ず優勝する時には必要になってくると思うので。そういった部分では、自分が選ばれた…試合に出場したからにはしっかりと表現したいなと思います。
――アジアカップはレギュラーでいくぞという気持ち?
もちろん自分としては取りにいく気持ちでやってますし。今回の対戦に向けてもしっかりと試合に出場して、結果とパフォーマンスをしっかり出したいなと思います。