レバノン南部のヒズボラ拠点攻撃 イスラエル、対イランにも警告

12月30日にパレスチナ赤新月社が公開した映像に写る負傷者を運ぶ担当者=パレスチナ自治区ガザ中部デールバラハ(赤新月社提供・ロイター=共同)

 【エルサレム共同】イスラエルのネタニヤフ首相は30日の記者会見で、パレスチナ自治区ガザでのイスラム組織ハマス掃討作戦は「何カ月も続く」と断言した。ハマスを支援するレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラが攻撃を拡大すれば「打撃を受けることになる。イランも同様だ」と警告。イスラエル軍報道官は30日夜、レバノン南部で広範囲にヒズボラの拠点を攻撃したと表明した。

 軍報道官は、ガザ南部の最大都市ハンユニス中心部にあるハマス司令部を30日に襲撃したとも主張した。軍はハマス指導部が南部の地下に潜伏中とみて追跡。中部の難民キャンプでも地上戦を強めている。

 ネタニヤフ氏は会見で、ガザとエジプトの境界掌握を目指す考えも表明。米紙ウォールストリート・ジャーナルは30日、米専門家の衛星画像分析などに基づき、12月半ばまでの2万9千発に及ぶ空爆や砲撃などで、ガザの建物の半数が損壊したと報じた。

 ガザ保健当局によると、戦闘によるガザ側死者は2万1672人。10月下旬の地上侵攻以降、イスラエル軍兵士170人が死亡した。

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