高校サッカー屈指のテクニック集団、静岡学園が輩出した「最強の5人」

31日に行われた第102回全国高校サッカー選手権大会2回戦、広島国際学院にPK戦の末敗れた静岡学園。

今季プレミアリーグWEST3位のチームにとっては思いがけない早期敗退となったが、試合では彼ららしいテクニカルなプレーも存分に見られた。

高校サッカー界きってのテクニック集団として知られる“シズガク”。今回は静学OBの中でも、とくに実績を残している5名を紹介する。

森下申一

1960年12月28日生まれ

浦和南の連覇により惜しくも準優勝に終わったものの、静岡学園が選手権で初めて決勝へ進出した第55回大会のメンバー(森下は当時1年生)。

東京農業大学を経て1983年にヤマハ発動機(のちのジュビロ磐田)へ加入すると、国内屈指の守護神へと成長。1987年にはGKながら年間最優秀選手賞を受賞している。

日本代表でも松永成立とポジションを争いながら28キャップを記録。1997年に京都パープルサンガで現役を引退し、現在は古巣磐田でアカデミー GKテクニカルコーチを務める。

カズ(三浦知良)

1967年2月26日生まれ

静岡学園と言えばやはりこの男。1982年に入学するも、わずか8ヵ月で中退し、単身ブラジルへ。1986年に名門サントスとプロ契約を結んだ。

日本代表でワールドカップを目指すため1990年に帰国。そのスター性は当時から抜きんでており、Jリーグ初年度にはヴェルディ川崎のエースとして初代MVPに輝いた。

日本代表では89試合に出場し、歴代2位の55ゴール。日本サッカー史に燦然と輝く実績を残したFWは、56歳となった今も現役を続けており、横浜FC系列のポルトガル2部オリヴェイレンセで2年目のシーズンを戦っている。

吉田豊

1990年2月17日生まれ

静学出身では他に日本代表経験のある選手もいるが、実力的に勝っても劣らない存在として、吉田豊を選出したい。

静学時代にU-17日本代表に選出。当時高校では主に中盤の左サイドでプレーしていたが、柿谷曜一朗らとともに出場した2007年のU-17ワールドカップでは左サイドバックとして全試合にフル出場した。

167cmと小柄ながら両足を巧みに使う技術とバイタリティ溢れるプレーで、所属したいずれのクラブでも大活躍。Jリーグ優秀選手賞も2度受賞したDFは、今年地元に戻り清水エスパルスの一員となっている。

大島僚太

1993年1月23日生まれ

静岡学園出身が生んだ“天才”と言えば、大島僚太を置いてほかにはいないだろう。静学初のワールドカップメンバーでもある。

「大学進学ならサッカーをやめていた」と語る稀代のテクニシャンは、2011年に川崎フロンターレへ加入。中村憲剛という最高のお手本を間近で見ながら成長し、Jリーグを代表する司令塔になっていった。

相手を外す技術は日本代表でも上位だったが、ここ5年は度重なる怪我によりなかなか本来の姿を見せられず…。とはいえ、まだ30歳。ピッチ上で大島らしいプレーが再び見られる日を多くのファンが待ち望んでいる。

旗手怜央

1997年11月21日生まれ

最後は、3年次に10番を背負った旗手怜央。静岡学園で培った技術を欧州の舞台で発揮している26歳だ。

順天堂大学では1年次から主力となり、2020年に三笘薫とともに川崎フロンターレでプロ入り。加入時はFWだったが1年目の終盤から左サイドバックで起用されたことで、万能性が花開いた。

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川崎のリーグ連覇に貢献した直後の2022年1月、セルティックへ移籍するとすぐさま主力に。今季は怪我もあって停滞しているが、2024年は日本代表でも飛躍を期待したい。

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