料理楽しむシェアハウス 高岡・戸出、「空家活」が運営 特技伸ばし地域と交流

料理をテーマにしたシェアハウスでイベントを考える吉田さん=高岡市戸出町のシェアハウス「Rキッチン戸出」

 県内でシェアハウス事業を展開する「空家活(あきかつ)」(南砺市)代表の吉田大地さん(26)が高岡市戸出でシェアハウスを開設し、料理を楽しみながら暮らす入居者を募っている。地域住民や連携する他のシェアハウスとの交流を深め、特技を伸ばし、利益につなげる支援もする。

 シェアハウス「Rキッチン戸出」は昨年10月、空き家を改修してオープンした。定員5人で、現在2人が住み、互いに料理を作り合うほか、1月以降は住民を招いた料理教室も開く予定だ。地域活性化とともに趣味を生かしてスキルアップする環境を整える。将来的に起業を視野に入れる人も支援する。

 空家活は戸出を含む県内4棟を運営する。射水市新湊では釣り、砺波市太田ではボードゲームをテーマに、南砺市井波では移住サポートを目的に計10人がそれぞれ共同生活する。ハウス同士で交流し、新湊で釣れた魚を戸出で調理するなどして横のつながりを深めている。

 吉田さんは過去に1年半シェアハウスで過ごし、人と密に交流する楽しさを知った。体験を仕事につなげたいと思ううちに空き家問題を知り、空き家を活用しながらシェアハウスを楽しむ人を増やしたいと事業を始めた。

 今後は富山市婦中町で演劇、高岡市街地でアートをテーマにしたシェアハウスを拡大する予定で、婦中町のシェアハウスは2人が入居を検討している。吉田さんは地域が盛り上がれば空き家は自然と減るとして「『情熱に人が集まる』という信念をもって、にぎわいにつなげたい」と話した。

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