マグニチュード、1885年以降で最大規模
気象庁によると、1日午後4時10分ごろ、石川県能登を震源とする地震が発生し、志賀町で震度7を観測、富山県内では最大震度5強を観測した。地震の規模を示すマグニチュードは7.6。気象庁は富山県内に津波警報、石川県能登に一時、大津波警報を出した。海の近くからすぐ避難するよう呼びかけている。気象庁によると、大津波警報が発表されたのは2011年3月の東日本大震災以来で、マグニチュード7.6は記録が残る1885年以降で最大。富山県は午後7時45分、自衛隊へ災害派遣要請を行った。
新川地域消防組合消防本部(黒部、入善、朝日)の管内では、計5人が搬送された。黒部市によると、市内の80代女性が避難中に転倒し、顔から出血するけがを負った。意識はあり、命に別条はないとみられる。
富山市の午後7時半時点のまとめでは、市内で道路水漏れが2件、液状化が1件、道路陥没が1件、土砂崩れと配管断裂が1件、それぞれ確認された。八尾町杉原では天井が落下、田中町では天井崩落が確認された。約6300人が避難している。
気象庁によると、午後5時25分までに計17回の地震が発生しており、今後も揺れに注意が必要。午後4時35分、富山で0.8メートルの津波を観測した。
JR東日本は北陸新幹線を長野-金沢で終日運転を見合わせると決めた。あいの風とやま鉄道全線、富山地方鉄道の鉄道線と路面電車も終日、運転を見合わせるとした。JR北陸線、城端線、氷見線、高山線も運転を見合わせた。
富山市消防局によると、市内では建物火災やガス漏れが発生しており、多数の119番が寄せられている。けが人がいるとの情報もある。
北陸電力送配電によると、午後4時25分時点で小矢部市で約90戸が停電している。
原子力規制庁によると、北陸電力の志賀原発では大きな異常はないという。
新田八朗知事は「まずは命を守る行動を最優先にとってください」とするメッセージを発表した。「絶対に海岸に近づかないよう、沿岸部近くにおられる方はただちに退避してください」とし、情報を確認するよう呼びかけた。
午後4時10分に発生した地震の県内各地の震度は以下の通り。【1日午後8時37分更新】
震度5強 富山市
舟橋村
高岡市
氷見市
小矢部市
南砺市
射水市
震度5弱 滑川市
黒部市
上市町
立山町
朝日町
砺波市
震度4 魚津市
入善町