《新年・茨城趣味特集》鹿島アセンディア(鹿嶋市)

フットゴルフをプレーする青木剛さん(中央)=鹿嶋市粟生

■フットゴルフ広めたい 新たな競技、普及拠点に

サッカーとゴルフを融合させた新しいスポーツ「フットゴルフ」。老若男女誰もが気軽に楽しめる点に、スポーツイベント事業などを手がける「デイプロデュース」(茨城県鹿嶋市宮中)の吉沢颯真さん(26)が着目し、プロクラブ「鹿島アセンディア」を立ち上げ、同市内を中心に普及拡大に努めている。

ゴルフボールの代わりにサッカーボール、クラブの代わりに足を使って、ゴルフと同じルールで競う。以前からフットゴルフを熱心にプレーしていた元鹿島アントラーズ選手の青木剛さん(41)と出会い、「鹿嶋の新たな魅力になる」と考え、昨年から取り組みを強化し始めた。

多くの人数を集める必要はなく、ドリブルなどの技術を求められたり、複雑なルールを覚える必要もない。直径50センチ程度の穴を目がけて、サッカーボールを強く蹴ったり、軽く転がしたりするだけだ。走ることもなく、会話しながらでき、高齢者同士や親子でも一緒に楽しめる。

難しさはグリーンやコースの傾斜を読んだり、風の影響を考えプレーすることだが、それが面白い点でもある。イメージ通りにうまくカップインできた時は、とても気持ちいい瞬間だという。

残念ながら認知の点では発展途上。プレーできる場所も限定されているが、ゴルフ練習場「ゴルフプラザ十二神」(同市粟生)の協力を受け、併設するショートコース内にフットゴルフコースを設けることができた。「普及の拠点にしたい」と力が入る。

最終的な目標は「多くの人にとってフットゴルフが日常になること」。「いかにやってもらえるかが課題だ。一度プレーしてもらえればすぐに魅力は伝わる」と断言する。今後、イベントや大会開催を通じて「競技人口を増やしたい」と考えている。 

【メモ】2009年にルール化され、12年に国際連盟が設立。同年にハンガリーで第1回ワールドカップが開催され、現在は欧米を中心に40カ国以上で楽しまれている。日本協会は14年設立。ゴルフ場でプレーするため、ジーンズやサンダル、タンクトップ、Tシャツは禁止。

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