【能登半島地震】放射能影響なしと説明 志賀原発、北電が会見

 北陸電力は2日、金沢市内で会見を開き、運転停止中の志賀原発1、2号機について「安全上問題となる被害は確認されていない」と説明した。放射線量を確認するモニタリングポストの数値に変化はなく、外部への放射能の影響もない。

 志賀原発では地震により変圧器の油漏れが発生し、代替設備に切り替えた。1号機の変圧器で推定約3600㍑、2号機で約3500㍑が漏れたが、変圧器の内部に収まっており、外部への影響はない。いずれも火災は発生していない。

 また、使用済み燃料貯蔵プールの水が床に飛散。1号機で約95㍑(放射能量約1万7100ベクレル)、2号機では約326㍑(同約4600ベクレル)がこぼれた。北電側は「放射能量は人体に影響がないレベル」とし、2日午後から水の拭き取り作業に着手し、放射性廃棄物として処理するとした。

 このほか、1号機では建屋の空調系の冷却コイルから冷却水が漏えい。地震の揺れで2号機の低圧タービンの「伸び差」に関する警報が作動したため、内部の異常の有無を確認する。

© 株式会社北國新聞社