全国高校ラグビー大会 長崎南山、2回戦敗退 国学院栃木に5-71

【2回戦、長崎南山-国学院栃木】後半12分、タックルを外しながら前に出る長崎南山のフランカー長渕=花園ラグビー場

 第103回全国高校ラグビー大会第3日は12月30日、大阪府東大阪市花園ラグビー場で2回戦16試合が行われ、長崎県代表の長崎南山はBシードの国学院栃木に5-71で敗れた。
 長崎南山-国学院栃木は、国学院栃木が前半9分までに2トライ(1ゴール)を奪って12点を先行した。長崎南山も11分にラインアウトのサインプレーからフランカー長渕が右隅に1トライを返したが、その後は国学院栃木がFW、バックス一体となって猛攻。長崎南山も長渕、脇川の両フランカーを中心に懸命のタックルで粘ったものの、計9トライ(7ゴール)を追加された。
 Aシードの東福岡、佐賀工、桐蔭学園(神奈川)をはじめ、シード13校中11校は順当に3回戦進出。Bシードで初出場の関大北陽(大阪第1)は天理(奈良)に15-27、同じくBシードの尾道(広島)も流通経大柏(千葉)に21-32で敗れた。
 第4日は来年1月1日、同ラグビー場で3回戦8試合を実施する。

◎失った流れ 取り戻せず
 1度失った試合の流れを、再び取り戻すことはできなかった。「打倒シード校」を掲げて臨んだ長崎南山は国学院栃木に5-71で完敗。久保田監督は「相手が強かった。準備してきたものが出せずに、自分たちのペースにできなかった」と素直に敗戦を認めた。
 チャンスはあった。0-12の前半11分、ラインアウトのサインプレーからフランカー長渕が右隅に飛び込んで7点差にすると、その後もプロップ本山の縦突破、CTB後藤の好タッチなどで、もう一度敵陣深く入った。ゴール正面5メートル付近でPKを得た。

【2回戦、長崎南山-国学院栃木】前半17分、相手を倒しながら前進する長崎南山のプロップ本山=花園ラグビー場

 ここで選択した攻め方は、PGではなくトライ狙い。だが、ここでミスが出てしまい、一気に流れが変わった。久保田監督は「焦ってしまった。落ち着いて、PGかタッチからのラインアウトモールで自分たちのペースにしたかった」と残念そうに振り返った。
 3大会ぶりの花園は悔しい結果に終わった。それでも、今季のチームは主将のSH山下蓮、プロップ谷口、後藤ら3年生を中心に成長を続け、始動時に掲げた「県内主要大会4冠」を達成。最後は花園の舞台に立って1勝をつかんだ。
 山下蓮が目を真っ赤に染めながらも、しっかりと前を向いて言葉をつないだ。「3年間、きつい練習をみんなで乗り越えてきた。オフの時も練習の時も楽しかった。誇りに思えるチームだった」

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