能登半島地震、初売りの混雑直撃…強い揺れに不安と恐怖 西武福井店は2日臨時休業、3日から再開

 石川県志賀町で震度7を観測する地震が起きた1日夕、初売りで混み合っていた福井県内の百貨店やショッピングセンター(SC)では、来店者の携帯電話の警報音が鳴り響き、強い揺れに不安と恐怖に包まれた。

 坂井市内のSCでは店員が「しゃがんでください」と揺れが止まるのを待つよう何度も呼びかけた。買い物客は頭を守りながら心配そうな表情で揺れが収まるのを待った。同市の40代女性は「天井が落ちてくるのではと本当に怖かった。揺れは止まっているのにまだ揺れている気がする」と青ざめた表情で語った。

 福井市の西武福井店は午後4時40分に緊急閉店した。棚から商品が落ちるなどしたほか、エレベーターやエスカレーターは停止。店員が避難を呼びかけ、買い物客は階段を使って館外に避難した。愛知県から福井市に帰省し、7階の書店にいた女性(48)は「大きな横揺れが長く続き、しゃがんだまま近くの柱にしがみついていた。子どもを探して名前を呼ぶ女性の大きな声が聞こえて、かなり緊迫した状況だった」と振り返った。

 同店は揺れの直後からシステム障害が発生し、全館的に入金や決済などのレジ操作ができない状態となったため、2日を臨時休業とした。3日午前10時から営業を再開する。(取材班)

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