富山県高岡市の瑞龍寺、国宝法堂の部材落下 能登半島地震で文化財被害

瑞龍寺の山門近くで倒れた灯籠=2日、高岡市関本町

 能登半島地震から一夜明けた2日、富山県内各地で文化財の被害が確認された。高岡市の国宝瑞龍寺では、山門近くの灯籠や石廟(せきびょう)付近の墓石が倒れたほか、国宝に指定されている法堂(はっとう)の外壁の部材が1本落下。大庫裏や高廊下、大茶堂のしっくいがはがれるなどした。

 同市の国宝勝興寺は、本堂内陣の柱の金箔(きんぱく)に裂け目が入った。高岡古城公園(高岡城跡)では濠(ほり)の石垣が約10メートルにわたって崩れた。

 富山市の国指定重要文化財「浮田家」と「森家」、国登録有形文化財「馬場家」では灯籠が倒れたり、土壁がはがれたりした。

 米騒動発祥の地とされる魚津市の「旧十二銀行米倉」の白壁がはく落。砺波市のとなみ散居村ミュージアムで展示されている国の重要有形民俗文化財の民具、一升瓶が割れていた。板画家、棟方志功にゆかりのある南砺市の光徳寺は石垣が壊れ、民芸品の瓶などが割れた。

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