茨城県鹿嶋市教委は2024年春、市立小中学校を2学期制に移行する。これによって授業時間の確保や教員の働き方改革を進める。県内では半数超の23市町村が2学期制を取り入れている。
市教委によると、毎年10月の「スポーツの日」を含む3連休を境とし、前・後期に分ける。夏休みなど長期休業の期間は変更しない。登校日数も変わらないが、始業式や終業式をそれぞれ一回ずつ減らすなどし、約20こま分の授業時間が確保できる見通しで、探究的な学びや補充学習などに充てる方針だ。
このほか、教員にとっては通知表を記入する回数が減ることで、学期末の短縮授業が解消できるという。また、部活動の顧問は、総合体育大会などが集中する7月に通知表記入が重ならず、業務の集中を避けられる。
中学校の定期テストについても減る予定だが、成績についてはこれまで通り、定期テストだけで評価はせず、「影響はない」とし、高校入試の調査表については「前期の評価に、出願時までの評価を加えて作成する」としている。
市教委はこれまで各学校の管理職を対象にしたアンケートを実施し、特段の反対意見がなかったため、導入を決めた。市教委は「教員が子どもと向き合う時間が今まで以上に増える」としている。