政府、インフラ復旧急ぐ 首相、人命救助最優先

首相官邸で記者団の取材に応じる岸田首相=3日午前11時19分

 政府は3日、石川県能登地方で震度7を観測した能登半島地震に関する非常災害対策本部会議を首相官邸で開き、情報収集と被災地支援の強化に当たった。岸田文雄首相は「時間との勝負だ」として人命救助に最優先で取り組むよう関係省庁に指示。電力、水道などインフラ復旧に全力を挙げるよう要請した。支援物資輸送のため陸路、海路、空路の確保も急ぐ。

 栗生俊一官房副長官をトップに2日編成したチームで、被災者の生活支援に当たる。被災地から要望が寄せられる前に政府自ら動く「プッシュ型支援」を進め、3日朝から食料、毛布、携帯トイレなどの支援物資が届き始めた。

 首相は記者団に、海上輸送ルートを設定するため港湾の状態を確認し「一部ルートによる輸送を開始した」と説明。寸断された道路の復旧で中型車が通れるようになった箇所があるとして「大型車も含め通行が可能になるよう作業を急ピッチで進めたい」と強調した。

 羽田空港で起きた航空機衝突事故による、被災地向け物資輸送への影響は生じていないとして「着実に進められている」と語った。

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