<レスリング>震度7の志賀町だが、所属選手と家族に人的被害はなし…能登半島地震

1月1日午後4時10分ごろ、石川・輪島市の東北東30km付近で発生したマグニチュード7・6の地震で、高校レスリング部とキッズ教室のある志賀(しか)町は震度7の揺れに襲われたが、志賀高校の山下勝監督は、高校とキッズ教室で活動している選手やその家族の「人的被害はない」との報告を寄せた。しかし、関東の大学に行っている選手の祖父が亡くなったと言う。

同高は地元選手のほか、他県から5人が寮生活を送っている。地元の選手と家族は全員が無事。他県からの選手は年末で練習を切り上げて帰省中で、被害には遭わなかったという。キッズ教室の選手も、比較的被害の少ない地域に住んでいる家庭が多く、全員が無事とのこと。

山下監督の自宅は被害が大きい地域にあり、全壊こそ免れたが、ガラスが割れたり屋根から瓦(かわら)が落ちたりで、現在はブルーシートをかぶせて雨漏りを防ぐ状況。電気とガスは通っていてストーブは使えるので、寒さとの闘いは少ないようだが、全域で断水しており、水を飲めなかったり、トイレが使えないのが「きつい」と言う。いつ余震が来るか分からず、「気の休まらない日が続きます」と話した。

断水が完全に解消されてトイレが使えるようになるまで「学校が再開されることは厳しいでしょう」と話し、練習再開はおろか、日常が戻るめどは立っていない。それでも、「無事でやっています」と話した。

志賀高校は昨年11月の全国高校選抜北信越大会(長野・小諸市)の学校対抗戦で2位に入り、個人戦4選手とともに3月末の全国高校選抜大会(新潟・新潟市)の出場を決めている。

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