長崎・島原「故郷しまばら二十歳の集い」 犠牲者を悼み黙とう

能登半島地震の犠牲者に黙とうをささげる「二十歳の集い」の出席者=島原文化会館

 長崎県内3市4町で3日、20歳の節目を祝う記念式典が開かれ、出席者らは友人との再会を喜び、社会人としての成長を誓った。石川県で発生した能登半島地震の犠牲者らに黙とうをささげ、被災地に心を寄せる場面も見られた。
 島原市では、城内1丁目の島原文化会館で「故郷しまばら二十歳の集い」(同実行委主催)があり、対象者489人(男255、女234)のうち、約360人が出席した。
 開式を前に、出席者全員で能登半島地震の犠牲者を悼んで約1分間黙とう。実行委は、被災者支援に向けた義援金を呼びかけた。
 実行委員長を務めた駒沢大法学部2年の下田慎太朗さん(20)=島原高剣道部元主将=は、被災者へのお見舞いを述べた上で「一生に一度しかないこの日を迎え、仲間と再会できたことをうれしく思う」とあいさつ。取材に対し大学の剣道部の同期が金沢市出身で、被災当日に無事を確認したと話した。
 古川隆三郎市長は「島原市は普賢岳噴火災害を経験した地。同じ世代の仲間が大変な状況にあることに、みなさんが思いを寄せてくれていることに感謝している」と祝辞の中で述べた。

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