冨安健洋も!CB、右SB、左SBを全部できる「三刀流選手」8人

アーセナルで活躍してきた日本代表DF冨安健洋。

センターバック、右サイドバック、左サイドバックをハイレベルでこなせる世界でも類稀な選手だ(アビスパ福岡時代にはボランチでもプレー)。

ここでは、冨安のようにDFラインならどこでもプレーできる三刀流選手を取り上げてみる(市場価値はTransfermarkt)。

セサル・アスピリクエタ

アトレティコ・マドリー、34歳、元スペイン代表、市場価値400万ユーロ(6.2億円)

178cmほどながら卓越した守備力と安定性を持つベテラン。元は右サイドバックだったが、チェルシーで万能DFとして重用された。

あのジョゼ・モウリーニョは「大好きなタイプの選手。彼が11人いるチームでも優勝できるだろう。サッカーは才能だけじゃないからね」、アントニオ・コンテも「CBとして世界最高のひとり。素晴らしい子だ。常にポジティブだし、練習の取り組み方も素晴らしい。監督にとって夢のような選手」と大絶賛している。

マッテオ・ダルミアン

インテル、34歳、イタリア代表、市場価値400万ユーロ(6.2億円)

マンチェスター・ユナイテッドでもプレーした守備職人。CBと両SBだけでなく、両WBもこなせる。

当時ルイス・ファン・ハール監督は「マッテオは右SBでも左でもプレー可能。強いDFで、前に出る能力もある」と高く評価していた。

インテルでは3バックの一角と右WBでプレーしており、チームに欠かせない存在。契約も2025年まで延長している。

本人は「(好みのポジションを)ひとつだけ選ぶなら右ウィングバック」としつつ、「自分のポジションは重要ではない。大事なのは姿勢や態度。練習でのハードワーク」と述べている。

ヨシップ・スタニシッチ

レヴァークーゼン、23歳、クロアチア代表、市場価値1000万ユーロ(15.5億円)

この夏にはバイエルンの一員として来日し、川崎フロンターレ戦では決勝ゴールを決めた。

その後、レヴァークーゼンにレンタル移籍。両足を使えてDFラインだけでなく守備的MFまでこなせるが、主に右SBとCBでプレー。ドイツ生まれのためにクロアチアとドイツが争奪戦をしたことも。

ユリエン・ティンバー

アーセナル、22歳、オランダ代表

身長は182cmほどだが、DFラインだけではく、「守備的MFもこなせる」と自ら豪語しており、ビルドアップ力とタックル力を兼備。

この夏にアーセナルに加わり、冨安のライバルになるはずだった。しかし、左SBとして出場した開幕戦で右膝前十字靭帯を損傷。

長期離脱となってしまったが、初ゴールを亡き母に捧げるという冨安に合掌の絵文字を送るやさしさを見せている。

マヌエル・アカンジ

マンチェスター・シティ、28歳、スイス代表、市場価値4200万ユーロ(65.4億円)

ナイジェリア人の父とスイス人の母を持つ長身DFはCBを中心にどちらのSBもこなす。

英語、フランス語、ドイツ語を話せるが、スペイン語はまだ習得していないとのこと。また、暗算が得意なことも話題になった。

もともとは、センターハーフやウィングだったことから、ビルドアップ力にも優れる。また、ドルトムントでは時速35.1キロを叩き出したアシュラフ・ハキミに次ぐスピードも記録。

なお、バスケも好きで、NBAオクラホマシティ・サンダーのファンだとか。

ジョー・ゴメス

リヴァプール、26歳、イングランド代表、市場価値2200万ユーロ(34.3億円)

恵まれた身体能力を武器に対人に強さを持つが、怪我に苦しんできた。

チャールトン時代は右SBとしてデビューしたが、18歳で引き抜かれたリヴァプールでも怪我人の影響で左SBとして即デビュー。

ユルゲン・クロップ監督もSBをこなせるバーサタリティを評価していたが、キャリアで最も多く起用されてるポジションはCB。

ダニーロ

ユヴェントス、32歳、ブラジル代表、市場価値1200万ユーロ(18.7億円)

ポルトからレアル・マドリーに引き抜かれた際は攻撃的右サイドバックという感じだったが、もともとサントス時代からボランチやトップ下でプレーするなどユーティリティー性を兼備していた。

その後、マンチェスター・シティでDFラインならどこでもこなす守備の人に。

本人は「右でも左でも中盤でも問題ない。プレーを始めた当初は中盤でプレーしていた。最近はプレーしていなくても慣れているので、再び中盤でプレーすることに問題はない」と述べている。

ナチョ

レアル・マドリー、33歳、スペイン代表、市場価値500万ユーロ(7.7億円)

11歳から所属するレアルの生え抜きとして300試合以上に出場してきた頼れる守備の人。今季からはキャプテンも務めている。

身長は180cmながらDFラインならどこでもこなせる存在として重宝され、チームの窮地も救ってきた。逆に言えば、そのユーティリティ性があったからこそ生き残ってきたともいえる。

カルロ・アンチェロッティ監督は「私は常に言っているが、ディフェンダーには2つのタイプがある。悲観主義者と楽観主義者だ。ナチョは悲観的DFだ。常に何か悪いことが起きうると考えているからね。だから、彼はいつも90分集中を切らさないんだ」という言葉で彼を讃えている。

「コンバートされたポジションで『達人』となった10選手」

日本人ならガンバ大阪の中野伸哉もDFラインならどこでもプレーできる選手だ。

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