角田裕毅、アストンマーティンF1加入の憶測を否定「レッドブルのためにパフォーマンスを発揮することに集中」

 2026年にアストンマーティンF1へ移籍するとうわさされているアルファタウリの角田裕毅は、断固としてレッドブルのシートを追い求めており、根拠のない憶測を否定している。

 2023年の5月、ホンダは2026年からアストンマーティンにパワーユニット(PU)を供給する契約を締結したことを発表した。しかし、昨年アルファタウリでF1での3シーズン目を終えた角田は、自身の忠誠心はレッドブルに向けられていると主張し、将来アストンマーティンへ移籍するという事実無根のうわさが彼のチームへのコミットメントを損なうことがないよう望んでいる。

 角田は、アルファタウリで一貫性のあるパフォーマンスを発揮することと、レッドブルF1チームに自身の価値を証明することに引き続き集中していると明言した。レッドブルのシートを獲得する可能性は特に魅力的なことであり、角田のチームメイトのダニエル・リカルドも、2025年にセルジオ・ペレスの後任になることへの願望を公然と表明している。

 この状況を認識している角田は、アルファタウリで優れた手腕を発揮し、レッドブルにその能力を示すことを決意している。角田は自身のパフォーマンスが憶測を鎮め、将来のレッドブルのドライバーとしての立場を固めることを望んでいる。

「正直なところそう望んでいます。僕がアストンマーティンや他のことに集中しているのだとレッドブルに誤解されたくないのです」と角田は先月アブダビでメディアに語っていた。

「僕はアルファタウリにいますし、ホンダとは18歳の時から関係があります。僕はアストンマーティンや他のチームのためではなく、レッドブルのためにパフォーマンスを発揮することに集中する必要があります」

「彼らがこうしたことを誤解せずに、僕のことを将来に向けて真剣に検討してくれることを願っています」

2023年F1第21戦サンパウロGP 角田裕毅(アルファタウリ)

 角田は自分の運命は自分の手のなかにあると語ったが、レッドブルが彼の才能にさらに関心を示すことを望んでいる。しかし、ホンダとの提携が終了する2026年以降に、レッドブルが角田を引き続き起用するかどうかは現時点ではわからない。

「僕のパフォーマンスがよければ、僕がドライバーになるでしょう。もしそうできなかったら、それは理解できます。でも僕がパフォーマンスを示すことができたら、もう少し注目してほしいと思います」

「レッドブルは僕がすでにアストンマーティンに行くと考えていて、だから僕をレッドブルに入れないのだということを、ソーシャルメディアで目にしました。ソーシャルメディアでのことなので、それが本当かどうかはわかりません。でも本当だとしたら、事実はそうではないのです」

 また角田は、自身が成功している限りはどこでレースをしてもホンダは気にしないと考えている。

「僕は自分のパフォーマンスを示し、自分がレッドブルに入れる本物の人材であることを彼らに納得させなければなりません」

「本当だとしたら、僕はうれしくありません。それは事実ではないからです。それに、僕は今もエンジンを供給しているホンダと彼らの話し合いについてはわかりません」

「でもホンダは、いつか日本人ドライバーが成功するのであれば、僕がどこへ行こうが気にしていないと言っています。彼らは日本人ドライバーの成功を望んでいます。もちろん成功に向けて僕たちが協力できれば幸運です。でもそうでない場合も彼らは気にしません。そこが僕が気に入っているところです。彼らは僕がどのチームにいようが気にしませんし、アストンマーティンではなく角田裕毅というドライバーを成功させることに集中しているのです」

2023年F1第17戦日本GP 角田裕毅(アルファタウリ)とHRCの渡辺康治代表取締役社長

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