青森県立中央病院で感染性胃腸炎か、入院患者68人に症状

 県病院局は4日、県立中央病院(青森市)の入院患者合わせて68人に、感染性胃腸炎の疑いがある症状が確認されたと明らかにした。青森市保健所が、原因などの詳細を調べている。病院食を食べた患者が発症しているとして、県病は調査結果が判明するまで、院内の調理室で調理していない保存食などを入院患者への食事に提供する。

 昨年12月31日に最初の発症者1人が判明してから今月3日までに、入院患者56人が嘔吐(おうと)や下痢などを発症。4日は、さらに12人の発症者を確認した。5日間で判明した患者のうち1人は、重い下痢などで一時中等症の状態だったが、点滴治療を受けて現在は回復に向かっている。患者の年代は20~90代で、県病にある全12病棟のうち11病棟で、発症者が確認されている。

 症状などから、感染性胃腸炎の疑いがあるとして、県病側が3日に青森市保健所に連絡。同日から、保健所が病院への立ち入り調査や関係者への聞き取りを行っている。

 県病院局の富谷正行局長は「患者や関係者にご心配とご迷惑をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いします」とコメントした。

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