山形市で「書かない窓口」始動 マイナンバーカードを活用、手続き簡素化

申請書の記載台をなくし、行政手続きを簡素化した山形市役所の市民課窓口

 山形市は4日、市役所の市民課で行う各種行政手続きを簡素化した「書かない窓口システム」を導入した。来庁者はマイナンバーカードなどを職員に提示し、転入や転出、証明書の交付などに関する手続きを完了することができる。

 新基幹システムの稼働に伴い、運用を開始した。申請者は受付番号券を手にした後、職員にマイナンバーカードなどの身分証明書を見せ、口頭で手続き内容を伝える。職員がそれに応じる形でシステム入力作業を進めるため、従来の申請書の手書きは不要となった。市民課では手書きの記載台を撤去し、「住所変更」などの掲示も分かりやすく表示した。

 運用開始セレモニーで佐藤孝弘市長は「デジタルの力を生かして市民の利便性向上に努めたい」とあいさつした。手続きに訪れた市内の会社員緒方麻衣さん(28)は「これまでは記載台で、どの紙(申請書)に記入したらいいか分からないこともあった。簡単に済ませられるようになった」と話していた。

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