長崎・波佐見町新庁舎が開庁 窓口業務ワンフロアに集約 「花を咲かせ実を結ぶ建物に」

4日に業務を開始した波佐見町新庁舎。屋上壁面に「833」の数字が入っている=波佐見町宿郷

 長崎県の東彼波佐見町役場の新庁舎(宿郷)が4日、開庁した。町総合文化会館(折敷瀬郷)にあった町教委も入り、教育や子育て、福祉、市民生活などの窓口業務が1階のワンフロアに集約された。
 旧庁舎が建築から62年がたち老朽化していたため、北側に建て替えた。鉄筋コンクリート3階建て。町民の交流の場、防災の拠点、自治体DX(デジタルトランスフォーメーション)などをコンセプトに設計。延べ床面積は3357平方メートルで旧庁舎の1.4倍。新たにエレベーターや屋根付きのバリアフリー駐車場を設けた。手狭だった待合スペースも拡充、相談室を1から5に増やした。
 内装に波佐見焼の陶板や町内産の木材などを使い地域色をアピール。旧庁舎の増築部分は「こども家庭センター(仮称)」に改装、残りは解体して駐車場にする。事業完了は来年3月の予定で総事業費は約22億円。
 4日、業務開始前に開庁式があり、前川芳徳町長や前町長の一瀬政太氏らがテープカット。前川町長は庁舎壁面に刻まれた語呂合わせの数字「833(はさみ)」に触れ、「町民が車のナンバーに選ぶほど愛着のある数字。ここでは8(花を)3(咲かせて)3(実を結ぶ)。そんな建物にしたい」と開庁を宣言した。

旧庁舎と比べ、待合スペースが広くなった1階窓口業務フロア=波佐見町役場

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