獨協医大病院、不妊治療強化へセンター開設 5日から診療開始

リプロダクションセンターの設備を紹介する鈴木センター長=4日午前、壬生町北小林

 獨協医大病院は4日、壬生町北小林の同院内に、不妊治療を強化する「リプロダクションセンター」(鈴木達也(すずきたつや)センター長)を開設した。最新の医療機器の導入により患者の負担を軽減するほか、男女双方を診療できる体制を整えた。5日から診療を開始する。

 不妊に悩むカップルが増加傾向にあるため、同院は産科婦人科で行っていた治療や検査を強化しようと、同センターを新設した。

 患者のプライバシー保護のため、他の診療科から独立した同院本館の8階フロアに整備した。延べ床面積は558平方メートル。産科婦人科、泌尿器科の医師や看護師ら13人で土曜診療も行う。

 胚(受精卵)の培養環境を改善し妊娠率を上げるため、受精卵を培養する最新の医療機器を導入。男性向けの不妊治療では先行している同大埼玉医療センターと情報を共有し、無精子症患者らの治療に役立てる。

 また不育症の診療のほか、若年がん患者に対して治療に先立ち精子や卵子、受精卵の凍結保存も行う。

 4日に行われたオープニングセレモニーで麻生好正(あそうよしまさ)病院長は「大学病院ならではの専門治療を実践し、患者さんに寄り添う医療を提供できれば」とあいさつした。

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