日の出前に響く威勢いい声 宇都宮中央卸売市場で初競り 水産物や青果物次々に

初競りで次々に競り落とされるマグロ=5日午前5時35分、宇都宮市簗瀬町

 宇都宮市簗瀬町の市中央卸売市場で5日早朝、初競りが行われた。日の出前の場内に競り人の威勢のいい声が響き、仲買人たちが目当ての水産物や青果物を次々に競り落とした。

 今年最初の取引は、マグロなどの水産物からスタート。午前5時25分、水産物卸売会社「宮市宇都宮魚市場」の小林保彦(こばやしやすひこ)社長(58)が「今年も一年、力を出し合って乗り越えていこう」とあいさつした後、三本締めで市場の活況を祈願。鐘の音を合図に競りを始めた。

 この日はメバチマグロを中心に冷凍のマグロ50本が入荷。「品質の良いものがそろった」といい、最高値は1キロ4104円、1本当たりは昨年の倍近い45万360円(139キロ)の値が付いた。鮮魚ではタイやサワラをはじめ、本県で消費が多いアブラツノザメといった魚も並んだ。

 青果物は、野菜や果実など284トンが入荷した。イチゴは50トンのうち「とちあいか」が6~7割を占め、昨年の4割ほどから比率を上げた。

競り人の威勢のいい声が響くマグロの初競り=5日午前5時35分、宇都宮市簗瀬町

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