石川県珠洲市総合病院「あと1日で食尽きる恐れ」…福井県が陸自ヘリで病院食1000食輸送

陸上自衛隊の大型輸送ヘリ「CH47チヌーク」に珠洲市への病院食を積み込む福井県防災航空隊員ら=1月5日、福井県坂井市春江町江留中の福井空港

 能登半島地震で被災した石川県珠洲市総合病院を支援するため、福井県は1月5日朝、おかゆなどの病院食約千食分を陸上自衛隊の大型輸送ヘリコプターで福井県坂井市の福井空港から珠洲市内へ送った。

 福井県によると、同病院の入院患者は約330人。4日に珠洲市から福井県に対し「あと1日ほどで病院食が尽きる恐れがある。支援してほしい」と依頼があり、迅速に届けるため陸上自衛隊にヘリを要請した。

 5日午前7時半、石川県小松市の小松空港から来た大型輸送ヘリ「CH47チヌーク」(鳥取県の美保分屯地所属)が福井空港に着陸。おかゆや備蓄用白飯、肉じゃがなど10品目約千食分(段ボール125箱)を積み込み、約10分後に珠洲市へ向け出発した。4日に同市役所へ向かった県職員は車で10時間かかったが、ヘリは約50分で病院近くのグラウンドに着陸したという。

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 福井県は国の応急対策職員派遣制度に基づき珠洲市を担当し、支援チームとして3~4日に県職員24人、市町職員10人を派遣した。避難所運営や市災害対策本部の支援、建築物の応急危険度判定などに当たっている。

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