店舗復旧見えず 富山、業者確保難しく

地震後に休業が続く商業施設=富山市中田1丁目

 能登半島地震の影響で、富山市内では5日も一部の商業施設や店舗で休業が続いた。元日の発生で復旧に当たる業者が限られた上、被害が広範囲に及んでおり、作業が追いついていないとみられる。営業再開の見通しが立たない店舗もあり、6日からの3連休を前に「また業者の確保が難しくなりそうだ」との声が漏れる。

 富山市中田1丁目の商業施設「大広田ショッピングセンタールミネス」では、食品スーパーのアルビス(射水市)や、100円ショップのセリア(岐阜県大垣市)の店舗が休業している。

 セリアによると、店内はスプリンクラーが作動したため水浸しになり、天井も一部はがれ落ちた。担当者は「商品は取り換えないといけない」と話した。アルビスも各店が順次通常営業に戻ったものの、ルミネス店のみ休業を余儀なくされている。

 富山駅東の「富山地鉄ゴールデンボウル」(富山市千歳町)はボウリング設備に損傷はなかったものの、天井の防煙ガラスが落下し、配管が損傷した。業者の手配がつかず、担当者は「公共施設を優先しているのだろう」と話した。

 富山市新庄銀座3丁目の家具店「ファニチャーパークケースリー」もスプリンクラーの作動で「2階部分がプール状態だった」(店舗関係者)という。散乱した商品の片付けを進めているが、防煙ガラスも破損し、再開の見通しは立っていないという。

 富山商工会議所ビルでは一部テナントを除き通常通り業務を続けているが、窓ガラスや外壁の一部が破損した。大通りに面しているため、落下物に注意を促す掲示や囲いを設置した。

© 株式会社北國新聞社