V長崎、ヘッドコーチに下平氏 カリーレ氏の契約問題受け 開幕に向け暫定指揮

V・ファーレン長崎のヘッドコーチに就任する下平氏=大分市、レゾナックドーム大分

 サッカーJ2のV・ファーレン長崎は5日、ファビオ・カリーレ監督(50)の契約問題を受け、J2大分前監督の下平隆宏氏(52)がヘッドコーチに就任すると発表した。今季開幕に向けて暫定で指揮を執る。
 カリーレ氏は昨年末にV長崎での監督続投を発表した後、ブラジル2部サントスと契約したい意向を示したとされている。V長崎によると、現在までに正式な手続きに応じていない。
 こうした状況を受けて、髙田旭人社長は同日「今後の日本サッカー界のためにも、一方的に契約を破棄したことによる違約金に関しては支払いを求めるべきだと考えている」と相手クラブやカリーレ氏と争う姿勢を表明。カリーレ氏の籍を残した上で、将来も見据えて下平氏にチームを委ねる決断をした。
 下平氏は現役時代に柏やFC東京でプレーした。引退後は柏の監督などを歴任し、2019年のJ2横浜FCでは前任監督の解任に伴い、シーズン途中にヘッドコーチから昇格。チームを立て直して、リーグ2位でJ1昇格に導いた実績がある。22、23年は大分を率いた。
 下平氏は「選手、スタッフ、クラブが一丸となり、長崎の素晴らしいサポーターとともに、どんな時でも目標に向かい、情熱を持ってまい進していきます」とコメントしている。

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