レーサーの個性を狙え!初日のデータがないレースの予想の仕方とは!?『究極のボートレースガイドブック』

永島流レース予想実践編!!

さあ、それでは今までお伝えしてきたいろいろなボートレース予想の知識を踏まえて、実際のレースの予想方法をご披露しましょう!レース場にいるなら出走表を手に持ち、自宅で楽しんでいるならボートレースオフィシャルホームページを参考に予想しましょう!ずっとお伝えしているとおり、ボートレース予想の基本は「インが強い」ということ。

なので、まずはインが勝てそうな確率の高いレースを狙ってみましょう!最近のボートレースにはモーニングレースというものがありまして、普段は10時ぐらいから(スタート展示が)始まることが多いのですが、それよりも早い8時過ぎから始まるレースがあります。現状は5つのレース場で開催中。このモーニングレースの特徴は「シード番組が多い」ということ!シード番組とは、決まった枠番にA級のレーサーが入り、他の枠番にはB級のレーサーが比較的多く入るレースです。

そうなると自然に力上位のA級のレーサーが勝ちやすく、A級レーサーから舟券を狙いやすくなります。その中でもモーニングレースの1レース目はかなり極端なシード番組が組まれているレース場が多いのです。1号艇にA級レーサーが入り、そのほかは全部B級レーサーとなると、絶対的に1号艇が人気を集めます。もちろんこのときの1号艇が1着以外になると配当はかなり高くなりますが、こういったシード番組は素直に1号艇から狙うのがいいと思います。

レース予想実践:2023年5月23日芦屋6レース

【予想の決め手】初日のデータがないレースはレーサーの個性を狙って!

ボートレースは通常6日間開催が基本ですが、その中で初日というのはやはりデータが少なく、どう予想をしていいのか難しいという人が少なくありません。実際、レーサーもモーターの手ごたえは探り探り。私もモーターの勝率を頭に入れ、あとはボートの勝率もチェックと一通りの予想作業をして挑むのですが、こういったデータ以外の「レーサーの個性」というものも予想に生かしたい!

その個性がいかされたレースがこちら!2023年5月にボートレース芦屋でおこなわれたSGボートレースオールスター初日の6R。ここは4号艇だった女子レーサー・高田ひかる選手に注目!高田選手の特徴はとにかく伸びをいかしたまくり!ファンのみなさんの間では「まくり姫」と呼ばれる高田選手!プロペラを伸び仕様に叩き、その伸びがついてきているときはとにかく狙いたい!

この初日も、一人展示タイムから抜けたタイムを出していた高田選手。そうなると4号艇カド戦、これは狙わなきゃ損!初日というのも実は狙い目なのです。2日目や3日目になると他のお客さんに伸びの具合もバレますからね。みんなにバレる前に狙う!もちろん初日に狙うリスクもあります。なんせ初日ですから、スタートが決まるのかどうか!?

ただその条件は全選手一緒!1走目のスタートはやはり決めにくいもの。そこでどこまで決め切れるか!?もし決めてくれれば、伸び足を活かして攻めていける!そこは狙う側も腹を括って、伸び仕様のまくり姫を狙ってみようという予想にたどり着くのです。そうと決めたら、カドまくりですから、4–5–総流しといきたいのですが、高田選手のまくりはスタート一気というわけではなく、スタート線を通過した後から伸びてくることが多いので、左に攻めて締めていくのがちょっと遅くなることが多いのです。

スタート一気だと右隣りのボートもついて行けるのですが、締めるのが遅めになると内側のレーサーもなんとか先マイしようと無理に抵抗せずに早めに引くことが多くなります。すると、ターンマーク付近の内側にボートが集まり差し場がなくなり、4–5 より4–6 が出やすくなり、場合によっては先に捲られた3号艇が残る4–3や、2号艇がスルッと差して残る4–2が出たりします。

3章で「セット舟券」を紹介しましたが、高田選手のような独特な伸び型仕様のまくり方をする選手に対してはセオリーが通じないこともあります。なので、レーサーのクセ、ここでいうと高田ひかる選手のまくり方を頭に入れておくことが大事!このように、レーサーのクセを覚えていくと、かなり予想が面白くなっていきます。とはいえ、ここまで考えて舟券を買うようになったら、もうビギナーの域はとっくに脱していることになります(笑)。結果どうなったのか!? 高田選手は見事スタートから伸び足を生かしてまくり切り!

ただ、5号艇は案の定差し場がなく、その1つ横の6号艇が間を縫って差してきて、結果は4–6–1/13,300円の万舟決着でございました。初日のデータが少ないレースでも、レーサーのクセを覚えるとボートレースがもう一つ面白くなります!皆さんもぜひ印象に残ったレーサーを追いかけて、いい万舟をゲットしてください!

【出典】『究極のボートレースガイドブック』著:西野精治

【書誌情報】
『究極のボートレースガイドブック』
著:西野精治

近年、コロナ禍の影響もあり公営ギャンブル市場は毎年のように売り上げを伸ばしています。スマートフォンの普及で手軽に参加できることもあり、今やバブル期の売り上げを上回る状況となっています。この公営競技の中でも最もファンや売り上げを伸ばしているのがボートレース(競艇)。公営ギャンブルと言えば中央競馬(JRA)を思い浮かべる人が多いはずです。たしかに昔から競馬ファンは多く、馬券の売り上げが全公営競技の中でダントツに大きかったのですが昨今は状況が変わりつつあります。ボートレースの人気は急上昇、舟券の売り上げは2兆4142億円(2022年度)と約3兆円の中央競馬に肩を並べるまでになっていて、新規のボートレースファンが増加していることを示しています。とはいえ、初心者にはどうやってボートレースを予想していいのかが分からないのも事実。最初は誕生日とか好きな番号、好きな色、カッコいい選手などの理由で舟券を買うのもありですが、ずっとそのレベルではボートレースを本当に楽しめているとは言えないでしょう。本書はその域を脱して「選手の実力」「有利なコース」「レース展開」「モーターやボートの性能の見極め」などを知ることによって、「自分でレースの予想、推理」ができるようになることを伝授する1冊です。著者の永島知洋氏は「ボートレース楽しむプロ」としてほぼ毎日のようにテレビ番組やYouTubeのレース配信番組でボートレースの面白さ、楽しみ方を身をもって示している人です。小難しいことは抜きに「興味はあるけど専門知識ゼロの人が、とりあえず舟券を予想できてレースを楽しめるようになる」をコンセプトに書き下ろした1冊です。

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