程よい塩加減とこうじの甘さ スルメイカのなれずしをご飯のお供に「少し焼いてもおいしい」

道の駅などで買えるみほのうらいか糀=新温泉町栃谷、道の駅「山陰海岸ジオパーク浜坂の郷」

 スルメイカをこうじで漬けた、なれずし「みほのうらいか糀(こうじ)」が、道の駅「山陰海岸ジオパーク浜坂の郷」(兵庫県新温泉町栃谷)などで販売されている。

 酒のつまみや、ご飯のお供になる程よい塩加減と、こうじのほのかな甘さが特徴。明治時代から同町三尾に伝わる保存食で、地元住民でつくる「御火浦(みほのうら)村おこしグループ」が約10年前に食文化継承などを目的に商品化した。

 今シーズンの仕込みは11月下旬に始まった。胴長約30センチのスルメイカの内臓を取り除き、胴体に塩をまぶして約半日海岸で天日干しした。水分が抜けた胴体にこうじと炊いた白米を詰め、たるの中で約2週間漬けて発酵させた。今年は気温が高めで、例年より1週間ほど早く仕上がったという。

 グループ代表の脇本松夫さん(75)は「今年もいい出来だった。そのまま食べても、フライパンで少し焼いてもおいしい」とPRする。

 計230パックを3月ごろまで出荷する予定。浜坂の郷のほか、道の駅「但馬のまほろば」(朝来市山東町大月)▽JAたじまの直売所「たじまんま」(豊岡市八社宮)▽新温泉町まち歩き案内所「松籟庵(しょうらいあん)」(同町浜坂)-の3カ所でも取り扱う。1パック(1匹入り)1800円。電話で注文・配送を受け付けるが、送料は自己負担。

 御火浦村おこしグループTEL0796.80.1458 (斎藤 誉)

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