旅館を改装したカフェに特別なレストランも 愛知の「穴場駅前タウン」定光寺駅・長久手古戦場駅を散策

料理旅館を改装したカフェ

愛知県は日本でも有数の「鉄道県」なのをご存知でしょうか? 県内にある駅の数は約500駅と全国第4位を誇り、私鉄に絞れば東京に次ぐ2位の駅数です。

そんな鉄道王国・愛知県で、思わず途中下車したくなる魅力的な「駅前タウン」を発掘! 鉄道ファン協力のもと「穴場駅前タウン」をセレクトしてもらいました。

■JR中央線・定光寺駅

春は美しい若モミジの新緑が広がる

JR中央線の春日井駅から10分ほどの場所にある「定光寺駅」。ホームに降り立てば川のせせらぎが聞こえてくる、ひなびた風情の無人駅です。

普通電車しか停車しないため普段は乗降客の少ない定光寺駅ですが、年に2回、春と秋になると、多くのお客さんたちでごった返します。お目当ては、駅の近くにある「愛岐トンネル群」です。昭和41年に廃線となった旧中央線のトンネルを、春と秋の2回、それぞれ期間限定で一般開放して特別公開しています。国の重要文化財としても登録されています。

春は若モミジの新緑、秋は美しく色づいた紅葉の中に、静かに佇む赤レンガ造りのトンネルの姿が写真映えすると大人気に。渓谷沿いにある美しい景色を心ゆくまで堪能することができます。

薬膳茶 SoybeanFlour at きらら

絶景が楽しめると評判なのが「定光寺公園」。駅から定光寺公園にハイキングで向かうなら、途中で駅から10分ほど歩いた場所にある「薬膳茶 SoybeanFlour at きらら」に立ち寄るのもおすすめです。

のれんをくぐって細い階段を下りて、ようやくたどり着ける隠れ家的な「きらら」は、戦後間もなく立てられた料理旅館を改装したカフェ。現代の建築技術では二度と作ることができないといわれている唯一の建物です。窓の外に広がる渓谷の絶景を眺めながらコーヒーや薬膳茶、野菜たっぷりのカレーなどを堪能できます。

頂上からは街の景色が眼前に広がる

「きらら」には定光寺公園に早く到着できる裏道があるとのこと。特別なルートを通って向かうこと約10分。駅名の由来ともなった定光寺に到着しました。その奥を10分ほど上ると、素晴らしい絶景が広がる山頂が見えてきます。

定光寺駅から40分のハイキングで到着できる山頂からは、名古屋駅の高層ビル群の眺望が楽しめます。天気の良い日であれば名古屋港も視認可能!

■リニモ・長久手古戦場駅

長久手古戦場駅

藤が丘駅と八草駅をつなぐ長久手市のライフライン・リニモの「長久手古戦場駅」。愛・地球博に合わせて開業しました。日本で唯一となる磁気浮上式リニアモーターカーが走るリニモは、ジブリパークやIKEA長久手などへと向かう路線としても知られています。

藤が丘駅から7分で到着する「長久手古戦場駅」はイオンモール長久手と直結。通路には屋根があるので、雨の日でも傘を持たずに濡れることなくショッピングを楽しめます。

古戦場公園

そして駅のすぐ近くにあるのが、駅名の由来ともなっている「古戦場公園」。かつて豊臣秀吉と徳川家康が「小牧・長久手の戦い」で争った古戦場の跡地は、時を経て家族でのんびり過ごせる公園として整備され、街の人たちの憩いの場として親しまれています。

トマシュ

駅から徒歩3分の場所にある「トマシュ」は、予約しないと入れないほど人気を集める長久手マダム御用達のレストランです。創業37年、長久手古戦場駅ができる前から地元で愛され続けています。

アットホームな空間の店内

トマシュで味わえるのは、和洋折衷の素材のおいしさを生かしたコースメニューです。自家栽培のハーブを使った「あわびの地野菜ソース」や、自家栽培の食用菊をあしらった「九条ねぎのポタージュ」など、食材本来の味を引き出した絶品料理がラインアップ。「口の中で踊る和牛ロールキャベツ」は、キャベツの甘味とジューシーな和牛のうまみが口の中で踊ります。

人気のコース「あわびと和牛ロールキャベツとびっくりパフェに会いたい」

コースの最後を飾るのは、シャインマスカットをふんだんに盛り付けたパフェ。美しさはもちろんのこと、そのおいしさにお客さんから「びっくりパフェ」と呼ばれるようになったという名品です。

充実した内容のコース「あわびと和牛ロールキャベツとびっくりパフェに会いたい」の価格は3300円! 落ち着いた空間で素敵な料理を味わえるとあって、家族ぐるみで特別な日に訪れる人が多いそうです。

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